HOST
いっそあのホストに訊こう!

第9夜 モテるやつは、タフでマメ

零士 ちがう派閥のボスと戦うってことで言うと、
「なんであの人にあのお客さんが行くのかな?」とかね、
不思議に思ったら、じーっと見て研究するんですよ。
「きっとあのホストは寝てないんだな。
 寝ずに24時間起きて、ちょこちょこいろんな人と
 お茶したりして、つないでんだろうなぁ……」と。
それで思ったんですよ。
やっぱりモテるやつは、タフでマメ。
糸井 はい、字幕(笑)。
「タフでマメ!」
零士 これに尽きる!
皆さん、うなずいてますけど……(笑)。
糸井 タフでマメ……。
たしかに、モテる以外のことでも同じですよね。
零士 ええ。
でね、タフでマメってことで言うと、
僕や糸井さんて、話しだしたら長いんですよ、きっと。
気合い入っちゃったら、わかるまで畳みかけるわけですよ。
でもね……僕は糸井さんがすごいのわかりますけど、
なんでその人の言うことがすごくなっちゃうかと言ったら、
僕が思うには、その長い話が、相手の苦にならないだけの
内容をつめた会話ができるからなんですよ。
僕らもそうなんですよ。
女を口説くときに、話を手短にパッパッパッとして、
共鳴させるなんてのはぜったい無理なんですよ。

ぜったい無理!
糸井 はぁー!
それ、大事ですねぇ!
手短に共鳴させるのは無理。
零士 ネタをばらすようですけど、
それはぜったい無理なんですよ。
今回も、ほぼ日の読者さんから
いろいろ質問していただいて……、
えー、ありがとうございます。
で、ぜんぶ読ませてもらいましたけど、
基本的には、こっちの思ってることとか、
研究してリサーチしてたことを
相手に出すも出さないもいいんですけど、
相手を納得させるには、
ぜったい時間はかかるんですよ。
トークの時間は必要なんですよ。
時間があればあるほどいいんですよ。
ただそれが、話を聞いてて苦になるヤツもいる。
苦にさせない、時間を感じさせないトークが
できるヤツが、やっぱりうまいんですよ。
糸井 今の話だと、やっぱり武器はトークでしたねぇ。
トークなんですか?
零士 トークです。
僕が思うに。
糸井 たとえば、ヤクルトの川崎みたいなホストがいても
トークがイケれば、イケる?
零士 (笑)イケますね、はい。
糸井 ことばですよね、要するに。
それは、相づちを含めてのトークですよね?
零士 僕のは表現だと思ってます。
それを客観的に見てる人が、僕のマネをして、
身振り手振りでこんなことやっても、
そんなことはどーでもいいんです。
対ここ(目の前の相手)ですから。
自分の仕草にしても、こうするよりは、
「そうだろ!」って、こうしたほうがいいとか、
いつも考えてますよ。
糸井 それが身に付くようになってくるんだ?
零士 なってきます。
糸井 板につかない人が手をやたら動かすと、
すっごいうるさいじゃないですか。
零士 下手したら、うざいですよね。
糸井 あれはやっぱり練習してないってことなんですかね?
零士 大事なのは、こう……
伝えたい!ってことです。
糸井 おおー、伝えたい!
字幕入るねぇ(笑)。
伝える前には、思ってないとダメですよね?
零士 いつも考えてなきゃダメですね。
だから、「よく寝てますよ」っていう人に、
「何人にもモテろ」っていうのは、ムリですよ。
糸井 結局しわよせは睡眠時間なんだ!?
零士 たとえば女の子に、
「今から寝るから、じゃーね、おやすみ、チュ!」
なんて電話したりして、ピッて電話切って、
普通の人はそれで寝ますよね?
……たとえば、僕は5人分、
5回電話かけるわけですから、
寝る時間が減るんですよ、普通の人よりは(笑)。
で、みんなと同じ時間にパッと起きるんですから。
だーから、「タフでマメじゃなきゃダメだ」と。
もう、これ基本なんですよ。
糸井 ほほー(笑)。
零士 トークも、ネタがつきるわけですよ。
だったら雑学の帝王になれ、ということですよね。
自分が困らないようにするために、
チャンネルの数を増やすんですよね。
糸井 雑学は……短い話がいいんですか?
雑学をあんまり追求していって、
「鎌倉時代はねぇ……」
なんて言うと、まずいでしょ?
ほどがあるよね?
零士 まずいです、それは(笑)。
自分が何気なく
「あ、それね! 知ってる知ってる」って言って、
相手にたっぷりしゃべらせて、
「あ、そーなんだぁ」
と相手を立ててあげる方法もあります。
別な方法としては、
「あ、それ、知ってるよ。好きなのよぉ」
って言って、相手には、
「またそんなこと言って、調子いいんだからぁ」
って思わせながら、そのうんちくをパーッとしゃべると、
「あ、ホントに知ってるんだ、この人……」と。
相手の気持ちって必ず目にあらわれるし、
慣れてない人でもなんとなく目でわかりますよ。
自分で「イケる」ってのは、わかると思うし。
糸井 雑学を付け焼き刃みたいに、
受験勉強みたいにいっぺんに覚えようとしても
ダメですよねぇ。
零士 だから、いつもいつも、いろんなことを
見てたほうがいいですよね。
僕の部下も今30人くらいいますけど、
「そんなことしなくても僕は大丈夫ですよ」って
言う人もいるんですよ。
「だけど、できないより、できたほうがいいよ。
 基本はそれだよ。どこまで自分で追求するかだよ」と。
僕はそう考えますね。

(つづく)

2000-05-24-WED
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