モノポリーエッセイ

第27回目
ベルリン大会編 最終回


こんにちは。百田です。

既報の通り、日本選手権も無事に終わり、
また来年のシーズンに向けての再スタートです。
ぜひ、今後ともよろしくお願いいたします。


さて、ベルリン大会決勝も大詰めです。
ダークブルーに目が眩んだイタリア代表に取り入って
絶対的なアドバンテージを得た オランダ代表は、
その後、カナダ、フィンランドと交渉し、
ライトブルーの独占に成功します。
その見返りにカナダとフィンランドは
レッドとグリーンを独占したのですが、
家はパ ラパラとしか建ちません。

私は当然、彼らに向かって余っている資産を
高く買うオファーを出しますが、
彼らの答えは、いつも「ノー」です。
オランダだけはライトブルーに
順調に家を増やしていきます。
その間、イタリアは未だ、
ダークブルーに家が建たずという有様です。

そうしているうちにオランダは
オレンジと鉄道4社を自力で独占し、
優位を絶対的なものにしていきます。
残念ですが、99%オランダの優勝は決まりでしょう。

もし、奇跡の逆転があるとすれば、
オランダのダークブルーが
うまく私に転がり込んできた時しかあり得ません。
私はそのチャンスだけを伺いました。

チャンスはやってきました。
しかし、時既に遅し、でした。
私も徐々に体力を失っていたので
イタリアからダークブルーのセットを
相手の納得する価格で引き取ることは出来ませんでした。
交換条件としてイタリアに差し上げるものがないのです。
(通常、こういうときには何社かの鉄道とか、
 2つセットの公共会社が喜ばれるのですが、
 この時点で、私は、水道1社、
 とライトパープル1枚しか持っていません)
はっきり とギブアップです。

その後、イタリア、カナダ、フィンランド各代表は
次々と破産していき、
幸か不幸か何も経営できなかった私が、2位。
となりました。
非常に不本意な2位です。
予選では苦もなくひねった?
相手に決勝でやられました。
残念な結果でした。

試合後、ある外国の人から
「本当は貴方が一番強かった」
と慰めの言葉を頂戴しまし たが、
そう気は晴れませんでした。
私は何もしないでこの決勝を敗れ去ったのですから。
日本代表として日本のレベルの高さを
存分に世界にわからせようという野望は
実りま せんでした。

残念ながら私の世界へのチャレンジは
このベルリン大会で終わりました。
しかし8年後、私の悔しい思いを
岡田豊さんが晴らしてくれました。
もう、世界の誰もが、日本のモノポリーレベルの高さを
認識していることでしょう。
また、これからも日本代表は
世界大会を荒らし続けることになるでしょう。
是非期待 したいですね。

さて私は常々、
人は昔話をするようになったらおしまいだ、
と考えてきました。
私はこの2年間、このページに於いて
世界大会の模様をお伝えすることで、
思い切り、自身の自慢話と昔話をしてきました。
それもこれが最後です。
これを一つの区切りにして、
トーナメントモノポリーからは身を引く決心をしました。
これからは、のんびりとモノポリーを楽しみ、
また普及のお手伝いができればと思い ます。
ぜひ、皆さんとはどこかのモノポリークラブで
お会いしたいですね。

本当に長い間ご愛読ありがとうございました。
少しだけお休みを下さい。
その後、「モノポリーの初心者入門講座」的なものでも
連載できればと思っております。

ではまたお会いしましょう。
貴方のダイスの目に幸あれ!


百田郁夫

2001-12-26-WED

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