モノポリーエッセイ

第25回目
ベルリン大会決勝!



こんにちは。百田です。

今年度の日本選手権の予選は、
いよいよ今週の東京大会と
来週の広島大会を残すのみ となりました。
くどいようですが、当日も受け付けております。
ぜひご参加して下さい。
詳しくは「日本選手権予選のお知らせ」をご覧下さいませ。

さて、ベルリン大会決勝の模様です。

決勝の朝が来ました。
例によって、各国代表の掲げる国旗のトンネルの中を通って
5選手が入場します。
(どういう訳か、国旗を持つ各国代表の中に、
 あのアメリカ代表のギャリー・ピータースの姿は
 ありませんでした。
 どうやら自分の出場しない決勝など見る価値もない、
 と思ったのか早々に帰国してしまったようです。
 あきれた人ですね)
全員シルクハットとタキシードに黒い革靴を
揃って着用しています。
の、はずだったのですが、
ここで、カナダ代表の悪ガキがわがままを言い出しました。
彼は予選の間、
自分の持ってきた野球帽をかぶってプレイしており、
決勝でもツキを逃がしたくないので
この野球帽をかぶってやりたいと主張したのです。
主張は認められ、
彼だけが野球帽をかぶってプレイすることになりました。
席順は、予選の通過順位が採用されました。
つまり、悪ガキがトップで、左回りに
フィンランド、私、オランダ、イタリアの順に座り、
スタート順もこの通り です。

今回も、決勝卓の周りにはTVカメラの放列です。
一般のギャラリーは
到底ゲームの様子を見ることが出来ません。
その代わりにボードの真上から写した絵が
スクリーンに映し出されるようになってい ました。
糸井さんや石原さんも
その絵を見て応援してくれているようでした。

いよいよ、ゲームのスタートです。
しかし1分もしないうちに、
私はこの10数年来最高の後悔をすることになります。

実は、今回ベルリンに来る前に、
ある人からお守りを頂戴していました。
お守りといっても、単なる小石、なのです。
もちろん頂くときに
何か講釈をお聞きしたような気はするのですが、
そんなことは信心とは全く無縁の私が
覚えているはずはありません。
単にその人の厚意に感謝し、
少なくともゲームの開始時にはぐっと握りしめ、
落ち着きを取り戻すために使おうと思っていました。
事実、予選ではその小石をポケ ットに潜ませ、
各ゲームの第1投の前に握りしめていたのです。
ご承知のように効果はてきめんでし た。

それがどうしたことでしょう。
別に決勝の舞台に気が動転したわけでもないのに
自分のターンになると
私は、魅入られたようにふらふらっと
ダイスを振ってしまいます。

出た目は「1・3」でした。
(合計4で、スタートのダイス目としては
 最悪とされて いる。
 所得税を200ドルまたは、
 全資産の10%を銀行に支払わなければならない)

最悪の結果です。
今更後悔してもイッツツーレイトです。

(つづく)

2001-10-14-SUN

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