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第67号 ホロリもの・その2。
メリー・クリスマス!
にぎやかな季節に、昨日にひきつづき、
さまざまな「じーん」とするネタをお送りします。
もちろん、恋愛系のものもたくさんありますので、
クリスマスイブに静かにこういうものを読むのも、
なかなかシブイ時間の使い方なんじゃないでしょうか。
クリスマスどころじゃなく、
仕事や勉強が忙しい人なんかには、
最適のコーナーですので、その方々、どうぞよろしく!
それでは、今日も、たっぷりどうぞ。
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・この間、ちょっと好きだなぁ、
と思っていた年下の男の子と一緒に、
初めて飲みに行きました。
そこで、両親公認の彼女(同居中)が
いることが発覚!
カレは彼女のことを、
料理もあまりしないんだとか
服のセンスも悪いんだとか
いろいろ言ったすぐあとで、
「でも、オレが好きなんで……」
って、見たことないような
スッゴクいい顔して言うんです。
なんか、感動してしまいました。
(ほの)

・私がキュンとなるのは中学校の参観日です。
実家から車で10分くらいのところに
嫁にきたので、
小学校は学区が違うのですが、
中学校は学区が一緒で、
息子は私の通った中学に通ってます。
パソコン教室ができてたり、
各学年の教室の位置が違ってたりはするけど
基本的には私の通ってた頃と一緒です。
教室の後ろに立って授業を見ていると、
女の子の制服姿に
自分の中学時代が重なったりして、
中学の頃の気持ちがよみがえってきます。
友達と交換日記してたことだとか、
もめごとがあって、
話し合ったりしたことだとか、
初恋の人を思ってた気持ちだとか、
いろいろな気持ちがよみがえってきて、
中学時代の自分にタイムトリップしたようで
なんだか、キュンとなってしまうのです。
当然、参観日なので
息子の授業態度とか気になりつつも
キュンとした感じが胸から離れません。
何回行っても参観日は
キュンとしてしまいます。
(kurimoto)

・57歳。数年前からパソコンを始める。
メール友も少なく
毎日受信トレーをチェック。
ある時、ひょんな事から
偶然初恋の相手と再会。
彼もパソコンを始めて勉強中、
偉くなって会社の社長になっていた。
メールアドレスがあっても
誰からも来ないし、
出す手段もまだおぼつかないとか、
それじゃ私が一度送信しましょうと言って
始めたメール。
忙しい相手ですから一年に数度、
ご無沙汰といって楽しい返信がきます。
もうメールは日常化したとか。
中学時代の片思いの人、
今メールを通じて
新しい人間関係が又始まった。
長生きするものだと
つくづく感じるこの頃です。
(うめさん)

・「飛行機雲を見るといいことがある」
っていう話を聞いたことがありますが、
特に夕暮れの空を横切る飛行機雲は、
子供の頃から大好きでした。
ただ・・・困ったことに、
以前別れてしまった人と
最初のデートの時に、一緒に
飛行機が飛んでいるのを見た思い出があり、
別れて以来、飛行機や飛行機雲を見ると
微妙ーな気持ちになってしまいます。
好きなものなんだけど、
見るとなんか悲しい・・・ような。
(あきこ)

・お風呂に入った時、
はじめて湯船につかる瞬間って、
こう、足元から徐々に頭に向かって、
サワサワってなりませんか?
(鳥肌が上がってくる感じかな)
私はアレがダメでした。
なんか、物悲しい気分になると言うか、
さみしくなるというか。
よくオヤジが、湯船に体を沈めたとたん、
「生き返る〜」とかって言うけど、
私はどっちかってと言うと、
その逆って気分だよ、と思ってました。
でも、10代〜20代前半までが
ピークで、最近、全然感じません。
(み)

・プールからあがった後、
寂しくなるっていうメールがあったけど、
私もそういう気持ちになることがあります。
・・・ってことは、かなりそうなる人の
数は多いってことなんだろうなぁ。
水に浸かった後は、
「水中に体力が流れ出たのか!」
と思うほどぐったりと疲れて、
すぐに眠ったら
さぞや気持ちいいだろうなと思います。
その体の疲れと、でも、水泳とかすると
楽しいところからくる気分の高揚が、
うまく整合性がとれなくて、
気持ちが不安定になって、寂しくなる?
・・・もしかして、海馬関係ある?
(沙夜)

・暗くなった時刻に住宅地とか
マンションの近くを歩いていて、
中で明かりが灯っていて、
部屋の中が見えると、
胸がじゅーんとなってしまうのです。
ずーっと小さい頃から。
中で家族が食卓を囲んでいたりすると、
「あ、あ、あ・・・」
声にならない叫びがあがってしまう。
でも、誰もいなくても、
明かりのついた勉強部屋の壁に
古びた世界地図が張ってあるのが見えたり、
お兄さんがひとり、扇風機のほうを向いて
ぼーっと座っていたりするだけでも
ぐうーっとなります。弱いんです。
友人に一度だけ告白したら、
「前世で、家族がいないとか、
寂しい時間が長かったんじゃない?」
と分析されました。そうなのかな?
今世では、家族と一緒に育ったし、
特にそういうのはなかったのだけど・・・
(むぎ茶)

・病弱な小学生だった私は、
朝礼で時々倒れてました。
「あ、まずい!」と思った時は
世界が色セロファン越しに見たように
ピンクや緑色に染まり、次の瞬間に暗転。
先生にゆさゆさ抱っこされて
保健室に向かう途中で
少しずつ意識が戻ってくるのですが、
ごめんなさい(たおれて)の気持ちと
無抵抗でただ抱かれているという
切ない安らぎの混じったひとときでした。
(ぞぞ)

・少し前の
「鉄棒で味わった孤独」の話を読んで
驚いて思わずメールしてしまいました。
29歳の誕生日の、
すこし前だったと思います。
普通に仕事中で、
普通に書き物をしていたのですが
不意に足元が「スコーン」と
なくなる感じがしました。
床が消え、壁が一瞬のうちに広がって、
空間がサァッと
膨張してゆくように感じました。
誰もいない猛烈な孤独感と、寒さ!
「あぁ、自分は結局ひとりぼっちなんだ…」
自分に何が起こったのか、
分かりませんでした。
ただ寒くて寒くて、ガチガチと震えながら
止めどなく流れてくる涙に、
自分でも困惑していたのを覚えています。
たぶん数秒間の出来事だったのでしょうけど
それはかなり長い時間に感じられました。
あれから2年ほど経ちますが
あの不思議な感覚は2度と味わうことはなく
しかし今でも鮮明に覚えています。
あの感覚は何なんでしょうね〜?
とっても気になる!
(匿名希望)

・家々の明かりに
じわっとくるという方のメールが
紹介されていましたが、わかります。
そこだけスポットが
あたったみたいに目に付いて、
一戸一戸の生活まで
想像しちゃうんですよね。
私は、夏ごろに
開け放たれている玄関先から覗く
光景をちらりと見ても、
同じ感じでじわっときます。
傘なんか何人家族だってぐらいに
傘たてに立ってたり、
虫かごがあったり、靴が散らかってたり。
奥の台所と思しき部屋の間に
暖簾がかかってたり。
一戸建てに住んだことがないんで、
憧れてるんかも。
(しゃあ)

・私がしみじみするものは、
夜、仕事帰りに電車から見る
錦糸町〜市川間の集合マンション群です。
高層マンションだけに、
100棟はあろうかという
10階以上のマンションの
あちこちの部屋に明かりが灯っていて
それはキレイです!
何百、何千という人が、いまあの部屋で
楽しく食卓を囲んだり、喧嘩したり、
電話してたりするんだろうなぁと思うと、
なんだか幸せな気分になって
鼻の奥がつーんとしたりします。
そして早く帰ろうという気になるのです。
(ゆうこ)

・わたしは、大学時代、
第2外国語としてドイツ語を
選択しましたが、一度も出席しないうちに、
学期半ばで担当教授が死去。
後任が決まったのは、
あと1カ月で学期終了という時でした。
で、週1回ずつ、合計4回だけ出席して
めでたくドイツ語の単位を取得しました。
こんなんでいいのか?
いいのだ、わはは、と、
当時は不敵な笑みのばかものでしたが、
いいわけないじゃん!
と気付いたのは10年後、
ドイツ人の彼氏ができたときでした。
今でもわたしたちは、
互いの国の言葉を全く理解せず、
英語でやりとりしています。
彼は日本に興味がなく、
わたしはドイツに興味がないので
(ちょっと意地になってるかもね〜)
お互いさまだと思っていますが、
感情のやりとりというより、
国際交渉みたいなつきあいが、
ちょっと辛いときも
なきにしもあらず、です。
ちなみに、わたしは一度も
ドイツに行ったことがありません。
どんな街なのかなー???
(えむ)

・20日、海の日に、
故郷に就職した友達が
東京に遊びにきました。
よく考えてみたら、
何がきっかけで仲良くなったのかも
思い出せないような友達なのですが、
ほぼ日の話もよくしてました。
っていうか、ほぼ日を紹介してくれたのも
生茶バッグをあげた相手もその彼でした。
駅での別れ際、
「あー、彼は東京にいないんだよなぁ」
と思うと、ちょっとさみしくなりました。
自分にとっては日常の一部ですが、
上京してきている友達にとっては、
いっしょに遊んだ時間は
「非日常」なんですよね。
切ないけど、でもお互い、また
自分たちの日常をがんばってくわけです。
ホロリなんだけど、なんか
かっこいいよなとも思っちゃう、
微妙な社会人一年目の夏です!
(シュルツ)

・今日、ぼくの姉ちゃんに子供が産まれます。
みんな、すごく緊張してます。
あードキドキするよー。
(かつ)

・「洗濯機回ってるの見好き」は
私もみなさんと同様なのですが、
結局、一定の動きをしてるものや
一生懸命働いてるものを見るのが
好きなんじゃないかなあと。
だって、洗濯機と同じくらい、
デパ地下での
「ライヴ!きんつば製作」とか、
「いかめし作り実演」とか
「ありの行列」とかにも
必ず足を止められ目を奪われてしまうんです。
「いけない、いけない、
もう30過ぎなんだから・・・」
と自戒しても決して抗えない魅力。
(Yuriko)

・私も、
洗濯機のぐるぐるは好きですが、
社会人○○年生にもなって、
いまだに見入ってしまうものが。
それは・・・
コンクリートミキサー車なんですぅ。
ぐるぐる回転が
速くなったり遅くなったり。
水も持っていてるんですよね、あの車。
私の事務所のある道沿いに止まって
コンクリートの流し口を
掃除し始めた日にゃぁ
あの水はどこにためてあるんだろ?
なんて・・・。
仕事している手が
ピタッと止まってしまいます。
そんなヒト、アタイだけでしょうか?
そいぢゃ。
(のり)

・「雨の道路に転がってるものシリーズ」
ですが、2年ほど前、雨の夜道に、
ヘビのぬいぐるみをみつけました。
マクドナルドのハッピーセットでもらえた
ビーニーベイビーズのヘビです。
誰かに踏まれた跡あり、
自転車のタイヤ跡あり、
くちょくちょになってて、
とっても切なかったので持って帰り、
お風呂できれいに石鹸で洗って
今でも大切にしています。
(まや)

・古いポルシェを観るとホロリとします。
特にエアロパーツがいろいろついた
80年代のポルシェです。
カウンタックではだめです。
フェラーリもだめです。
デトマソパンテーラはちょっと良い。
(ゆたか)

・帰り道でバッタリ元カレに会った。
大学1年の時に三ヶ月ほど付き合った人で、
中学のときに男女交際らしきものを
したことはあったが、私にとっては
実質的に初めての「彼氏」だった。
「久しぶりだね」をお互いに連呼しながら
思い出話に花が咲いた。
別れた当初、
三年前の夏なら考えられないことだ。
大学院の試験がひかえていること、
もう一度野球がしたくなって
草野球をしてること、
今も変わらずあの部屋のナンバーが
アルファベットのアパートに住んでること。
彼の今の姿を知った。
そして右の薬指の相手とは
もうすぐ一年になることを。
「あのときはオレが悪かったよ」
「私がコドモだったんだよ」
思い出になった過去を振り返った。
「でも一番ひきずった恋だよ。
一年以上忘れられなくて
先に行けなかったもん」
時効の告白に驚きながらも彼は笑顔だった。
「そうだったの? 知らなかったなあ」
最後にお互いのケータイの番号と
アドレスを交換して別れた。
泣きながら彼の名前を削除した夜は遠い。
手を振って「おやすみ」を言うとき
「送っていこうか?」
と一言添えてくれた彼。
「ううん、大丈夫」と言いながら、
私はこの人を好きになってよかったと思った。
(ちさと)

・昨日、去年まで勤めていた
会社の社長の自宅に、
夏のご挨拶に行ってきました。
その会社は去年の3月色々な事情が有って
解散してしまって、5人の社員は
それぞれの道へ進んでいきました。
チームワーク最高の女性5人に、
おじいちゃんの社長という、
構成のその会社の終わりは
とても悲しいものでしたが
全員生き生きと今の生活を送っています。
千葉の郊外にある社長のお宅の広いお庭で
汗だくになってバーベキューをしました。
久しぶりに集まった5人なのに
準備のチームワークは全然昔のままで、
木漏れ日の下で、蝉の声を聞きながら、
それぞれの今の生活の
報告などし合いながら、
とても楽しい時間を過ごしました。
物事をまっすぐに捉えすぎる私は、
働いていた7年間、
社長の言う事ややり方に、
「この頑固じじー!」などと、
熱くなる事が多かったのですが、
引退して、毎日広いお庭の
お手入れなどして過ごしている社長は
なんだかとても穏やかで、
結婚したばかりの息子夫婦の事を
楽しそうに話してくれて、
親戚のように近い人に
なったような感じがしました。
帰り、最寄駅まで車で送ってくれた社長が
分かれ間際に
「今日は久しぶりに楽しかったね」
と言いました。
大切にしたいと思いました。
そのときの感情を
上手く表現できないけど、
誰かに伝えたくて。
解りにくくて済みません。
(満月)

・ひさびさのほぼ日っす。
ぢつは、男が浮気して、
怒りのあまり
パソコンを窓から投げ捨ててしまったので
(バイオノート30万くらいした。)
ずっとインターネットできなかった。
ああ・・・・。
今日は職場でしてまっす。
小さい頃は
浮気なんかしたやつと
ずっと一緒にいる人の気が知れないと
思っていたのに、
なんでか別れられないんですね。
未練か幻想にしがみついているのか。
情なのか。
なんかもう「女の子」では
なくなった自分を感じる夏です。
・・・落ち込んでます。
すんません。こんなメールだして。
はーーーーー。
(匿名希望)

・うちの会社は
外でしか煙草が吸えない為、
いつものようにベンチで一服
休憩をしていた時のことです。
黒地にグリーンの模様のある蝶々が
2匹交わるように
ひらひらと飛んでいました。
きっと今ラヴシーズンなんでしょう。
付いては離れ、飛び回る彼等を
暑さでぼおっとしながら見ていました。
すると突然大きな物が横切り、
激しい風に煽られ
彼等は離ればなれに。
一瞬何が起きたのか
把握できませんでしたが、
うちの営業車が通っただけでした。
ただそれだけのことです。
でもね。
どうしようもなく、切なくなりました。
夏のせいかな…。
(かおり)

・週末暇だったので
私は車で15分の距離の実家に
泊まりにいきました。
ご飯をたべたり、話をしたり、
いろいろ普通に過ごしました。
お風呂にはいって、タオルで顔を拭いた時
洗濯したてのいい香りが
ほわ〜んとしました。
きもちええな〜と思った瞬間
気づきました。
私の持ってきた洗濯した
パジャマの匂いと実家のタオルの
匂いの違い。
お嫁にいって2年、
私なりの生活の匂いが
少しずつできてきたのかな?って
素っ裸の私は脱衣所で一人
しみじみホロリでした。
(まき)

・唐突ですが、
つきあっている彼は、
私から見るとドイツオタクと
いっていいと思うほど、
ドイツを愛しています。
あまりの愛情の注ぎ方に、
私はドイツにやきもちを焼きそうになったほどで、
でも相手が人間じゃないから、あきらめました。
ただいま論文の締め切り直前とかで、
(もちろんドイツ関係)これから
しばらくあえない日が続きますが、
その間にドイツねたを仕込んで、
今度会ったとき、ちょっと自慢げに、
言ってみたいのです。
でも、笑い話のようなことでも、
ドイツに関しては
まじめに突っ込んでくるので困ります。
彼の自宅にはパソコンがないので、
私の家に来たとき、こういうのがあるよ、なんて、
ほぼ日を見せたりしているのですが、
「ダーリンを探せ」の中に載っていた
ドイツ関係メールに反応し、
しまいには発音の規則を
教え込まれてしまいました。
私はまったくドイツ語がわからないのに、
かなり真剣です。
「ほら、英語と違って規則性があるでしょ」
紙に例題を書き、丁寧に説明してくれます。
ドイツ、地味ですけど、なんかすごい
情熱を感じているのは私だけでしょうか。
(星りんご)
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では、明日の「ホロリメール特集」につづきます。
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