ほぼ日・デリバリー版。

第10回 さまざまな感情が芽ばえる時。


こんにちは!!!

ここのところ、決して
多数派ではない感情について
とりあげてきているのですが、今日も、
その方向のものを紹介してゆきますね!

「ポストに投函すると、『しまった!』と思う」
というメールからはじまった
今年の夏の「さまざまな感情が芽ばえる時」という
デリバリー版独自のミニコーナーは、そのうちどんどん、
マイナーでシュールな方向に話が脱線してゆきまして……。

「夜中に、クルマの通る、
 『シャー、シャー』という音を聴くのが好き」
「タクシーの排気ガスを吸うと、頭がよくなる」
「耳の穴に太陽の光を入れることが気持ちいい」
とたんに、音や匂いに関するメールばかりの
「フェティシズム祭り」のようになってゆきました。

たのしんでくださると幸いです。





【さまざまな感情が芽ばえる時】



・わたしは、手紙をポストの口の中に
 落としたときに、いつも
 「あっ、しまった!」と思うんです。
 「しまった」というのは、
 大事な落とし物をしたような気になるから。
 そして、そのポスト付近から立ち去りがたくなります。
 でも、待っていてもどうすることもできないので
 その場から離れるのですが、毎回心残りがあります。
 (かず)



・ポストに落としたときに
 「しまった!」っていうの私もあります!
 仕事で、ほぼ毎日投函するのですが、毎回なんです。
 いくら事前に確認しても、
 なんだか「あぁ!」って気分です。
 ポスト前でためらっていると、
 他の人達はバシバシいれていくので
 思いを振り切って立ち去りますけど。
 ・・・ところで、みなさんが
 インコの後頭部がいいにおい!っていうので
 気になってしょうがないのですが、
 まわりに飼っている人もいないし、
 嗅げない!!でも嗅ぎたい!!あー嗅ぎたい!
 ペットショップは他の動物のにおいも
 混ざっていそうだしなぁ・・・。
 (すぎ)



・ポストで「しまった!」は、同感です!
 という私は、手紙と一緒に郵便通帳と銀行通帳を
 落としてしまった過去があります。
 いつもより重い音でポストの腹におさまった通帳たち。
 ポストのうすら笑ってるような顔が
 あれほど憎たらしく見えたことはありません。
 今でも投函した後、バッグの中を焦って調べます。
 (ぺりかん)



・私がさみしくなる(胸キュンになる)のは、
 夜、窓を開けて遠くを通る
 車の流れる音を聞いてるときです。
 あの夜の闇に紛れて聞こえてくる
 「シャー シャー」って音を聞いてると、
 もう二本の足で立っていられなくなるくらい
 切なくなり胸がきゅんとします。
 まさに腰砕けです。
 ・・・こんなの、私だけでしょうか?
 (き)



・動物のにおいじゃないけれど、
 タクシーの排気ガスのにおいが好きです。
 ガソリンエンジンでもいいんですが、
 なんか体に悪そうですよね。
 タクシーの天然ガスエンジンは
 ほとんど有害物質が出ないと聞いたので、
 それ以来安心して(?)
 タクシーが通った後深呼吸しています。
 (しまみゅーら)



・うちの父は
 「バスの排気ガスを吸うと頭が良くなる」
 という当時のわけのわからない言い伝えを信じて
 少年の頃、いっしょうけんめいになって
 バスのあとを自転車で追いかけていたそうです。
 (た)



・都会に住んでいる人には分かりにくいかもしれませんが、
 昼間すごく天気のいい日、
 ふと車の通る音がとぎれてシーンとなった時、
 空からセスナ機の「ぶーん」という音が聞こえてくると
 すごく幸せです。
 道を歩いている時にこの状況に遭遇すると
 その場にばたっと倒れて
 そのまま眠ってしまいたくなります。
 ジャンボじゃだめなんです。セスナでないと。
 (あけみ)



・中学・高校の体育の時間、準備運動の中に
 「二人で背中あわせになって、交互に相手を背中に乗せる」
 (乗せられたほうが背中をそらす格好になる)
 というのがありました。
 私は「乗せられる」たんびに、
 頭のなかがふわふわするような、白くなるような、
 足の力が抜けるような、まさに「腰砕け」な状態になり、
 「恍惚感ってこのことかしら?」
 と思っておりました・・・。
 気持ち悪がられてやってくれなくなったら嫌なので
 相手の子にはだまってました。
 (やま)



・排気ガスの話が出たらもう黙ってはいられません。
 私の父(昭和5年生まれ)は
 「ガソリン車の排気ガスの匂いが好きだ」
 と言っていました。
 昭和39年生まれの私は
 蒸気機関車が通り過ぎた後の匂いがたまらなく好きです。
 小、中学校にあった石炭ストーブの煙が
 時々逆流して「ばふっ!」となる時にする匂いも同じ。
 自宅でも、確か幼稚園くらいまでは石炭ストーブでした。
 機関車も、そのくらいまでは
 普通に走っていました、観光用ではなく。
 湿気と炭の匂いが混じったような、甘い匂いです。
 札幌市で暮らしている現在、
 排気ガスがいい匂いとはもう感じませんね。
 多分父もそう言うと思います。
 (nyar)



・日本vsトルコ戦の主審、コリーナさんは、
 「つる三ハ○○ムし」に似ている。
 紙に描いてみて下さい。
 (ひ)



・ついに同じ嗜好を持つ人が現れたので、
 小さく頷いてしまいました。
 タクシーの排気ガスいいですよねぇ。
 私もタクシーが通り過ぎると
 そっと鼻の穴を広げて匂いを嗅ぎます。
 友人は賛同してくれないので内緒で、
 小さくそっと嗅ぐんです。
 あとね、ガソリンスタンドの匂いも好きです。
 ・・・タクシーの香りとは関係ないですけど、
 こないだテレビを見ていたら、
 腋にかける脱臭(香水?)スプレーを
 開発する会社がうつってたんですが、
 研究中は、腋にスプレーをふきかけ、
 研究員同士互いに腋の匂いを嗅ぎあって、
 脱臭の効果を確かめているんだそうです。
 記録写真まで出てきて、
 3組くらいペアになって男性が上半身裸で
 腋の匂いをかぎあっていました。
 なんだかいやーん。
 (はち)



・私は、雨が降り始めそうなときの
 土っぽいにおいが大好きです。
 そのにおいは、風に乗ってくるような気がします。
 あと、夜電気を消して、寝ようとしているとき
 しとしとと降る雨の音を聞くと、
 心がしーんとして、安らいだ気持ちで眠れるんです。
 (えみまる)



・私の家はもともと商売をしていたので
 家の中に倉庫があるんです。倉庫の中って
 コンクリートのしけったホコリっぽいにおいがあり
 幼い頃、そこを通る用事があるときは、
 そのにおいを嗅ぎたいあまり、
 ゆっくり歩くようにしていました。
 あたたかくせつない気持ちがして
 どうにもかぎたかったんです。
 今は、ビニールシートを貼ってしまったので
 その匂いも若干うすれてしまい、すごく残念です。
 ・・・あれ?わたしも臭いものフェチ?
 (ゆみ)



・「ポストに投函すると、しまったと思う」
 という話が盛り上がっていますが、
 みなさん、Emailを送るときは平気なんでしょうか?
 私など、送信ボタンを押す前に、
 文に変なところはないか、誤字脱字はないか、
 10回くらいは見直して、いざ送信した後は、
 「あ~あ、送っちゃった、送っちゃった」
 と一人で舞い上がりながら5回くらい繰り返して、
 まださらに不安で、送信済みフォルダに
 セーブされたのを開いてみて
 再確認するという手順が必須なんです・・・。
 (な)



・車の中から夜の空を眺めたりすると、
 自分が動くのと同じように
 月も同じように動くでしょう?
 アレを見ると、妙にもの悲しいというか
 寂しい気持ちになります。
 そして、何故か
 いかりや長介の閻魔大王の姿を
 思い浮かべてしまいます。
 ・・・こんなの私だけ?
 (でこ)



・一人旅をしていて、
 夜汽車の窓から通り過ぎる灯りを見たときは
 「何でこんなところに来ちゃったんだろう。
  今すぐおうちに帰りたい」
 と泣きたくなります。
 暗い中に、ぽつんと家があって、
 白熱灯がついているともうたまりません。
 灯り一つない真っ暗なところは平気なのに。
 (すずめ4号)



・タクシーの排気ガス臭が好き、
 というひとがいらっしゃいましたが、いたく同感です!
 子供の頃から、タクシーを降りたときの
 あのチラシ寿司のようなニオイの虜になっています。
 (フライデー)



・「天気の良い日のセスナ」私も大好きです。
 同じ音が好きな人がいるって、初めてで感動しました。
 私の場合はもう一つ好きな音があって、それは
 「夏の日の大工さんが釘を打つ音」です。
 暑ーい日に、セミの声に混じって聞こえる大工さんの
 トーン、トーン、トン、トン、ト、ト、トトトト・・・。
 規則正しく速くなっていく金槌のリズム。
 これに高い空を過ぎていくセスナが加わると、
 私は必ず、窓の開いた部屋の畳の上にうっぷしてしまうのです。
 子供の頃の夏休みを思い出してなんか幸せ・・・・・・。
 で、仕上げに夕方の4時頃にボサノバを聞く。
 それが私の「セスナ日和」の過ごし方です。
 (ようこ)



・「セスナ機の音を聞くと幸せ」
 というお便りがありましたが、
 私はヘリコプター派です。
 子供の頃、休みの日の静かな昼下がり、
 実家の上空をヘリコプターが横切っていく音を聞くと、
 なんとも平和で幸せな気分になったものです。
 「ずっとこの時間がつづくといいな」と。
 大人になった今でも、静かな場所で
 ヘリコプターに遭遇すると心が落ち着きます。
 (なおさん)



・セスナ機のブーンも好きですが、
 青空の中を高く飛んでいるジェット機が何だか好きです。
 静寂の中から少しずつできる雲を目で追いかけながら、
 遅れて聞こえてくるかすかな飛行音・・・
 つい、見えなくなるまで立ち止まってしまいます。
 小学生の頃は飛行場の近くに住んでいて、
 よくその滑走路に平行した道に遊びに行っていました。
 単純に飛行機を見ることもあれば、
 その道のそばを流れる河口で釣りをしたり、
 そしてたまに飛行機の離陸する時に発生する衝撃波を
 その小さな身体いっぱいに受けていました。
 それが本当にブルブルっと震える衝撃で、
 快感というよりも
 『パワーをもらったぜ!』みたいな感じ。
 (ポコペン)



・僕は東京郊外、
 小さな飛行場に近い大学に通っておりました。
 あのころよく聞いた、軽飛行機が
 ゆっくり飛んでくるときの嬉しい音、
 上空を通過するときや旋回するときの楽しい音の変化、
 飛び去っていくときの、切なく消えていく余韻。
 晴れの日、芝生に寝っ転がって空を見上げて
 「なんだかいいなぁ」と感じる幸福な昼寝っぽい時間を、
 何度か過ごしたことを思い出しました。
 僕は、中排気量くらいの単気筒のオートバイが
 ゆっくり走るドコドコした音も好きなんです。
 こういった「音の魅力」って、なんなんだろう。
 (くにお)



・私は、「おじいさん」が歩いていたり、
 公園でパンなんかを食べているのを見ると、
 鼻の奥がツーンとして、ホロリと来ます。
 (うみ)



・私は雨のにおいがたまらなーく好きなんです。
 土っぽいような、生臭いような・・・。
 このにおいを雨に濡れながら嗅ぐのが大好きなんですが、
 学校帰りに濡れて帰ってくると
 「どうして走ってこないの!!」
 と母にしかられるのでした。
 (のぶ)



・私が飼ってる文鳥くんは、
 飲み物を注ぐのを見るのが大好きです。
 今日も部屋で飲んでいると、
 ボトルの蓋を開けるたびに大慌てで飛んできて、
 グラスのそばで小首を傾げて「じぃっ」と見ています。
 ビクターの犬みたいで、むちゃくちゃ愛らしいです。
 (あや)



・雨が降りそうな時のにおい。
 もうすぐ降りそう!と予感させる
 ほこりっぽいような、湿ったにおいが好きです。
 友達と「雨のにおい」と言って、
 解るひと探しをしましたが
 かえって変な人扱いをされてしまいました。
 それから、石炭を燃やす、あのにおい・・・。
 今年も冬が来たなあと小学生の頃感じました。
 石炭のあく(灰)の肌色っぽい色が
 雪の上に捨ててあった風景も、しみじみ・・・。
 石炭ストーブが恋しい!
 (ぺりかん)



・一年ほど前、お蕎麦屋さんに行きました。
 古い民家のおうちがお店になっていました。
 一歩足を踏み入れたとたん、
 もう20年以上も前に他界した祖母の家の香りがして、
 なんともいえない懐かしさに震えました。
 叔父一家が住むその家はすでに10年ほど前に
 立て替えてしまい、もうその家はありません。
 その匂いも今も思い出せるわけではないのです。
 でも間違いなく
 大好きだったおばあちゃんの家のにおいだったのです。
 匂いの持つ強いインパクトに本当に驚きました。
 大学に入った春に逝ってしまったおばあちゃん。
 子供の頃の様に甘えることも無くなり、大人のように
 優しくしてあげることもできなかった、おばあちゃん。
 実はとても後悔しているのです。
 私がもっと大人になるまで生きていて欲しかった。
 もっと優しくしてあげればよかった。
 残念ながら引越ししてしまい、
 そのお店にはもう行くことは無いと思います。
 でも匂いがこんなにも思いとつながっているのだと
 改めて感じたできごとでした。
 (はるみ)



・最近ライアル・ワトソンの
 『匂いの記憶』という本を読んだのですが、
 鼻の穴の奥のほうに特別な器官があるらしいのです。
 その器官があるせいで人間はふとした匂いから
 さまざまな記憶を呼び起こせたり、
 イメージを感じる事が出来るそうです。
 そういえば匂いって、目で見るものや耳で聞くものよりも、
 もっとダイレクトに心に届くと思いませんか。
 ときどき感じるなつかしいようなせつないような匂い、
 あれはきっと臭覚ではなくて
 もうひとつの別の感覚なのではないかな、と思います。
 ちなみにわたしもプールのあとにせつない
 「匂いのようなもの」を感じます。
 (ゆか)
 [※<ほぼ日のメリーによるミニ注釈>
  ゆかさんが紹介のこの本で扱われているのは、
  人間の中では退化した器官とされる
  「ヤコブソン器官」っていうものなのです。
  フェロモンを嗅ぎわける器官と呼ばれてます。
  この本は、去年に、
  「嗅覚を考えることは、ふだんとは
   別の面からヒトを考えることである。
   嗅覚は、人間の五感で最も劣るとされてきた。
   今その事実を覆す重要な鍵となるのは、
   知られざる小さな器官ヤコブソン器官の存在。
   謎に満ちた、匂いの世界に迫る」
  みたいな紹介のされかたを、していました。
  ・・・においメールを読んでいると、思わず
  こういう世界に、興味、持っちゃいますね]



・私は石油ストーブをつけた瞬間のにおいが大好きです。
 しかもマッチで。マッチの燃えるにおいも良いんですよ。
 冬の到来を確認できるにおいです。
 そしてその後、「北風小僧の寒太郎」を
 坂本九さんの物まねでフルコーラス歌います。
 (あや)



・私の好きなにおいは、
 夏の夜のアスファルトのにおいです。
 なんか、外へ出て行きたくなりますー。
 (さこ)



・雨が上がって地面からもわもわ~ってする
 水の匂いが好きです。
 そのうえ、おひさまがパーっと照って
 緑の葉っぱが水滴でキラキラ光っていたりすると、
 一緒に青空に蒸発していってしまいそうな
 ウキウキして落ち着かない気分になります。
 (sho)



・うちの父は、武富士のCMの
 「Let's go!」というかけ声が
 テレビから聞こえると、
 何をしてても手を止めて
 食い入るように画面を凝視します。
 この前、たまたま撮ったビデオに
 武富士CMが入っていたのを巻き戻して
 見ているのを目撃してしまいました・・・。
 (ひでりん)



・私は建設業の人・電気工事の人達愛用の
 作業服を着ている人をみると、なぜか
 「かっこいい」と少し思ってしまうのです。
 思春期のにっかぽっかのような
 ヤンキーっぽいお兄さん達にたいする
 あこがれの延長かな?と思っていたのですが
 わたしも今はもう24歳だし、
 それもちょっとちがうような気がするな・・・
 と思っていたのです。
 そしてある日、旦那の母と買い物に行く途中、
 その義母が、パトカーが通った時に
 「私、警察官の制服を見ると
  かっこいいって思うのよね~」と言ったのです。
 義母のお父さんは警察官。私の父は大工です。
 ・・・この事に気がついた時、
 なんだかはずかしいような
 なんともいえないような気持ちになりました。
 (あけみ)



・鼻は悪いほうなのですが、
 敏感に感じ取ることができるあるにおいがあります。
 それは、お茶畑から、
 風に乗ってふんわり漂うお茶のにおい。
 これをかぐと、今すぐお茶を入れてのみたくなります。
 そして静岡県民でよかったよなとつくづく思います。
 そのほかには、山に近いところに
 すんでいるにもかかわらず、
 海の汐の香を感じる事があります。
 気のせいかもしれませんが。
 東京にいるときにも渋谷の学校に行く途中、
 海の風をかんじました。
 海はどこにあったのでしょうか?
 近いような遠いような海が恋しい18歳でした。
 (た)



・私は18年間、青森県の津軽で育ちました。
 その後はずっと東京です。
 雪国の人間ならではの喜びだと思いますが、
 段々雪がとけて地面が見えてくる嬉しさ!
 長靴を脱いで、本格的に
 浅靴(あさぐつ、普通の靴のこと)をはける嬉しさ!
 セメントの匂い、土ぼこりの匂い・・・。
 なんという解放感だったことか。
 だって、雪やぶの中に
 うっかり足をつっこんで、長靴に雪が入ると、
 その場に立ち止まって、
 逆さまに振って雪を出してから履くんですが、
 その冷たい事ったらなかった。
 寒さは人を泣かせる~~・・・。
 (レレレのレッコ)



・朝、バイクでの通勤途中に
 通学途中の小学生4人組に遭遇しました。
 彼らはどうやら建物などの
 「影」をたどりながら学校に向かっているらしく、
 前に影がなくなって進めない様子。
 僕がバイクを降りて押しながら
 「影に乗ってもいいよ」と声をかけると、彼らは
 「やった!」とニコニコ笑ってバイクの影を踏みました。
 影がある所までは4メートルくらいの距離でしたが、
 彼らにはその4メートルが遠いんですね。
 通勤途中に影を貸した話でした。
 (ま)



・私は、それがどんなに嫌いな人でも、
 一人で黙々とご飯を食べている姿を見ると
 涙が出そうになります。
 いとおしさというか切なさというか、
 そういうものに包まれます。
 なんなんでしょう、あれは・・・。
 (にしゆみ)



・わたしのダンナは、“潮騒のメロディ”を聞くと
 大学の実習船(起床の時がその曲だったそうです)での
 船酔いの臭いを思いだして、気持ち悪くなるそうです。
 (どな)



・私が好きなのは寒い冬の日に
 太陽の方向に耳を向けると、
 太陽光線がまっすぐ耳に入っていく感じです。
 耳の奥で感じる太陽のあったかさに
 生き物としての幸せを感じます。
 (えみ)



・親父が死んで3年。
 普通の毎日・・・
 毎日が、家業のくずもちを
 作って・売って・運んでという日々。
 慣れって恐ろしい。
 最初は、作ったもちが売れ残って
 捨てるのが惜しいって思っていたけど
 腐るものを造れるって幸せなんだなって
 添加物ゼロが誇れるって
 今日はじめて知りました。
 (イソベ)



・ほぼ日デリバリー版のフェチ話、
 いつも楽しく読ませていただいてますが、
 私のはヒンシュクを買いそうなんで、
 メールしようか悩んでました・・・でも言います。
 私は台風が好きなんです!
 あの唸る風の音、私をも動かしてしまうかも?
 のような風の力、この世の終わりのように
 暗い曇天、驚くほど速く流れる雲・・・。
 私はそこに自然の力の凄さを見て、
 なぜか嬉しくなってしまうのです。
 毎年大きな被害を受けている方々には、
 気の悪い話だと思います。ごめんなさい。
 でも、風が唸るとウキウキしてしまうんです。
 こんなの私だけでしょうか?
 (neco)



・私はどうしても理解できないのですが、
 うちの弟は「曇天フェチ」です。
 今にも雨が降り出しそうな、
 どんよりした空を見ると、
 「いい曇天だ」とニヤニヤしています。
 でも彼は、雨が好きなわけではありません。
 (ちゃま)



・台風が好き!な方のメールを読んで、
 深くうなずいた私・・・。
 台風に限らず、夕立の前とか
 ゴロゴロゴロと雷が鳴り出すとわくわくしてしまいます。
 ほんと、台風で被害にあわれたかた、すみません!
 でも、ドスーンと激しい音とともに
 稲光がピカッと光ると、
 窓にかじりついて外を眺めてしまいます。
 (か)



・私も嵐が大好きです。
 商店街などで店の人たちがそろって
 大急ぎでぬれそうな物を片付けたりして、
 通行人は雨宿りのために軒下などに避難します。
 そして、みんなが大きな雨の音と雷の音に包まれながら、
 早くやまないかなと同じように外のほうをうかがうとき、
 なんとも言えない連帯感と
 私達すべてを包み込んでしまう自然の力の大きさを感じて、
 小さいけどほっこりとあたたかい気分を味わっています。
 ・・・勝手に連帯してごめんなさい。
 (ウナギ)



・私も台風が好きで、以前沖縄で
 台風が通り過ぎた直後に
 台風を追いかけるように車で移動したことがあります。
 「これが自然じゃあ!!!」
 友達数人で圧倒されてはしゃいでました。
 ・・・危ないんだけどね。
 身体の奥の方に潜んでいる野生が動く感じ。
 あの時みた海と空は今でも忘れられません。
 (noilucas)



・私は雷の音が大好きです!!!
 あのゴロゴロゴロというすごい重低音に
 クラクラ・・・しびれちゃいますっ!
 だってあんなすごいイイ音って
 スピーカーからは多分出ないですよ~!!!
 みんながゴロゴロいってる雷に怖がっているとき
 密かに口の端がにやりとなっています。
 (もえこ)



・「嵐が好き」という人のメールで思い出しました。
 皆さんは台風の目の中に入ったことありますか?
 年齢がばれてしまいますが、昭和34年の伊勢湾台風。
 その当時、まだまだ雨漏りがひどく
 洗面器やバケツの総動員でした。
 まだ幼かった私でも
 「このまま家が壊れてしまうのでは?」
 と思ったほどの暴風雨。
 でもそれが嘘のようにはたと止み、
 外に出ると満天の星・・・。
 とても美しかった事は
 40年以上たったいまでも思い出します。
 (主婦)



・自然のチカラに圧倒されたい欲。私もあります!
 以下、火山災害に会われた方が
 いらっしゃったら、本当にごめんなさい。
 私は山ではなく、荒れ果てた火山が好きです。
 多いときは年に二回は通っています。
 近場(関東)で言うと、大涌谷。
 巨大な石が、誰にも注目されずに
 斜面に転がっていたりするんですけど、
 それをあそこに転がすには
 ものすごいパワーが必要なんですよね。
 どれだけの爆発だったんだろう?
 と思いつつ、眺めるのが好きです。
 それと、ずーっと荒れたままの山肌。
 退かされない巨石。人間が整備しなかった部分。
 「手を加えない自然の美しさ」というのとは違って、
 「本当に放っておかれた自然」・・・。
 際限なく部屋が散らかっていくとき、
 「自分はこのままどうなっちゃうの?」
 という恐さがありますが、
 放っておかれる自然にはそれと似た恐さがあります。
 海外で起こる大規模な火山の爆発を知ると、
 箱根で起こる爆発のことなんか
 小さなことに見えてしまいますが、近くに行ってみると、
 ぜんぜん小さくない。充分衝撃的。
 (ゆ)



・台風好きな方、多いですねぇ。
 台風の多い南の島・アマミに住む私も
 やっぱり台風、ちょっと好きです。
 でも好きなのは、荒れ狂う海や空ではなく、
 台風が近付く直前の空気と空。
 「あ~、明日は台風が近付くor上陸するナ」
 という夕暮れの色。
 台風が近付く前って、夕焼けが妙に黄色くて、
 夕暮れには空気全体が黄色のニュアンスを帯びます。
 その感じがなんともいえなくて・・・。
 それに、これは天気予報の台風情報なんかより正確!
 「危ないですよ」とテレビのお姉さんが言っていても、
 空気の色が普通なら、そんなに大したことにはなりません。
 ん~、自然ってフシギ。
 (Mew)



・私は、蜩(ひぐらし)の声と
 その時のシチュエーションに
 メチャメチャ弱いです。
 夏の日の早朝や夕暮れ時、
 辺りがやわらかなオレンジ色に染まり、
 かすかな熱気と清々しい涼気がほどよく混ざった
 心地よい風を感じながら聴く、蜩の声。
 「カナカナカナカナ……」
 ああ!このまま時が止まったらいいのに!
 いつもセンチメンタル100%な気分で、
 その場でトロけそうになってしまいます。
 町中に住む今はなかなか聴く機会がありませんが、
 通った大学は自然豊かなところだったので、
 夏の間はほぼ毎日“うっとり”してました。
 そうとうアヤシイ顔してたかも知れません。
 (nyabomi)



・今日のほぼ日の
 https://www.1101.com/horori/
 という小ネタコーナーで
 「母乳をあげていると
  なんだか乳腺のあたりが
  ぎゅんって感じがして、
  同時に何故か悲しい気持ちになるんです」
 とありましたが、
 母乳をあげてると涙がでるって、あるある~!
 私もよく泣いてましたよ、授乳中。
 あれって感動してるんだと思いますよ?
 「わたしもお母さんになれたんだな~」ってのと、
 「(赤ちゃんが)よく(お腹から)
  でてきてくれたなあ~」ってのが
 混ざってると思います。
 母性本能が目覚める瞬間なのかな?
 (あ)



・母乳ネタ拝見しました。
 私の場合、赤ちゃんにおっぱいをあげる
 5秒ほど前に、3秒間だけ、いやーな、
 やりばのない気分におそわれます。
 マイナス感情のカタマリみたいなものです。
 授乳時間は楽しいのに、その3秒間は、ブルーです。
 お乳は、お母さんの涙みたいだなあーなんて思ってます。
 ホルモンのせいかな。
 (かばお)



・小学生の時に毎年やらされていた
 知能テストの紙のにおいがたまらなく好きでした。
 クラスの男の子達は、用紙が配られると
 「ひえーくっせーーー」
 と一斉に騒いでいたので、それが
 好きとは、ずっと言い出せずにいました。
 (かおり)



・私は、実は雷の音と特に雷光が大好きなのです。
 子供の頃から結構好きでしたが、
 「雷好き」を確立させたのは、
 アメリカ・ワイオミング州のジェニーレイクの
 湖畔のキャンプでした。
 初めてのアメリカでのキャンプでしたから
 気分が盛り上がっていたのですが、
 ツアーの仲間との話も終わり、寝始めて1時間もしないうちに、
 突然身体を地響きのような音が突き抜け、
 巨大なディスコの床で横になっているかような、
 光の洪水が襲ってきました。
 なんか興奮して、地球が生まれた場面に
 遭遇しているような気分にさせられました。
 写真集で、綺麗な雷光が地面に落ちているところを見ると
 ものすごくうっとりしてしまう自分を発見します。
 (マック)



・私は建築フェチとでも言いましょうか。
 とにかくあの新聞に折り込まれている、
 建物(マンションや一戸建て)の
 間取り図を見るのが大好きなんです。
 小学生の頃から物件の広告だけ引き抜いては、
 眺めていたものです。
 だからといって建築に特別興味があるのではなく、
 自分は理学部で物理をやってます。
 自分でも何が楽しいのかなんてわかりません。
 「ふ~ん!ここに窓が来るか~?」
 「おっ、この廊下はいいな~!」
 特に廊下の長さに注目してしまいます。
 でも、最近長い廊下のある家なんて珍しいですよね。
 寂しいなぁ。
 (pon)



・春から初夏にかけての夜、
 ふと感じる植物のにおいが好きです。
 もぁん、と感じるあのエッチっぽいにおい。
 生臭い?感じがすき。
 植物が「これから伸びるもんね!」って言ってる気がする。
 街なかに越してしまったので、
 今年は、かいでない。残念です。
 (c)



・我が家には、しょうたろうという名の
 セキセイインコがいました。
 平素はただかわいい彼でしたが、
 飛び立つ瞬間に見せるあのワイルドな姿。
 ……前方を見据えながら
   頭をグっと低くし力強く地面を蹴る……
 には、毎回ハートをわしづかみにされていました。
 13年生きて亡くなりましたが、その当日の朝、
 すでに弱り切っていたしょうたろうが
 カゴから出てきて、ふだんは親しくしていない
 姉も含め家族全員の肩に順番にとまったのは、
 お別れの挨拶だったのかもしれません。
 (SASUKE)



・少々長距離の通勤電車に乗っていた25年ほども前のことです。
 帰途、電車の窓ガラスに映る自分の顔の向こう側を
 後ろに流れていく景色の中で、民家の窓から
 テレビのブラウン管の灯りがもれているのを
 一つ、二つとよく数えたものです。
 どんなに楽しい番組を見ていたとしても
 外から見る光は寂しげでした。
 テレビは暗くした部屋で見るのが
 当たり前の時代のことでした・・・。
 (すう)



・私は物心ついた時から、湯船に身を沈めると、
 「無常感」みたいなものを感じずにはいられないのです。
 よくおじさま族が「あ~、極楽、極楽」と
 声を洩らす瞬間だと思うのですが、
 私の場合、もっともっと切ない気持ちになるのです。
 確かに気持ち良くて、幸せなんだけど、
 この幸せって永遠に続く訳じゃないんだよな~みたいな
 寂しい気持ちになるのです。
 ちなみに湯船は銭湯や温泉(大浴場はちょっと違う)など
 深くて、たっぷりのお湯につかるとこの切なさは倍増します。
 私の他にこんな風に感じる方っているのかなぁ?
 (705)



・前のデリバリー版に、
 運動会でかかる独特の曲(かけっこの曲)を聞くと
 おなかが痛くなるというお話が載っていましたよね。
 わたしの場合、遅刻寸前であわてている時や、
 仕事のシメキリが刻々と迫っているのに全然できなくて
 煮詰まっている時に「天国と地獄」が頭の中で流れます。
 時には口ずさんでしまって、ますます自分を追いつめて
 パニックをおこすことも…
 そんなわたしでも、1度だけ、かけっこで1位になった
 ことがあります。
 (ゆうこ)



・母乳ネタの話、私もそうです。
 飲まし始めると、急にひどく冷めた気持ちになります。
 とても可愛い子なのにとても大切におもっているのに・・・
 まるで「異形」のように感じるのです。
 けれど飲まし終えると、
 嘘のようにその感情はなくなるのです。
 私は3人子供がいます。
 けれど、3人共同じ感情に悩まされました。
 不安と、不安のなかで育てました。
 あれは・・・何なのでしょうか・・・?
 (ふーせん)



・母乳ネタに共感。
 私は余る程たっぷり出るタチでしたので、
 (おっぱいが小さい人の方がよく出るらしいですよ
  脂肪が少ない分乳腺が発達しやすいそうです)
 赤ちゃんの泣き声を聞いたり
 一緒にお風呂に入ったりすると
 両方のおっぱいから1mくらい先まで
 シャーッとお乳が飛び出していました。
 上の子がそれを見て
 「おっぱいミサイルはっしゃー!」と喜んだりして。
 しかしあの、なんともいえない気分。
 ムズムズと「かなしい」だの
 「くるしい」だの「サミシイ」だのが
 ないまぜになったような気持ちが
 せりあがって来るあの一時。
 おっぱいをあげる喜びとは全然別物で、もてあましてた。
 (匿名希望)






最後のほうは、
「嵐」と「母乳」ばかりになっていましたねぇ……。

「私が飼ってる文鳥くんは、
 飲み物を注ぐのを見るのが大好きです。
 今日も部屋で飲んでいると、
 ボトルの蓋を開けるたびに大慌てで飛んできて、
 グラスのそばで小首を傾げて、じぃっと見ています。
 ビクターの犬みたいで、むちゃくちゃ愛らしいです」
というあたりの、かわいらしいものもたくさんあって、
わたくしメリー木村、これ、大好きなコーナーなんですよ。

では、また次回のこのコーナーで、お会いしましょう!!!

デリバリー版への激励や感想などは、
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2002-10-28-MON

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