ほぼ日刊イトイ新聞

マンガでドミノ

『フラワー・オブ・ライフ』

『フラワー・オブ・ライフ』

著者:よしながふみ
発行:新書館

高校生活を描くというつながりで、
よしながふみさんの
『フラワー・オブ・ライフ』を推薦します!

普通の進学校の様々な生活模様を描いてますが、
よしながさんらしく、それぞれ一癖ある登場人物ばかり。
主人公は中学時代に白血病を患い、
姉の骨髄移植で健康になり、高校生活に復帰した男の子。
一番の友人は、ぽよぽよのぬいぐるみみたいな男の子。
貞子みたいと言われながらメガネを取ると可愛い女の子、
イケメンなオタク、ひきこもりの姉、
オカマに間違われる担任の先生などなど・・。

そんなクラスメイトや先生たちに囲まれて、
日々起こるいろいろな学校生活の中で
友人や、家族や、自分に対する心の動きが
丁寧に描かれています。
前回の『櫻の園』同様、ちょっと胸にちくっとする何か、
学校生活は楽しいけど、それぞれ心にいろいろ抱えてる
そんな高校生活の話です。

ラストはただのハッピーエンドではなく
読んでいる者に委ねられます。
なぜこんな笑えるのに心に残って、
考えさせられるマンガが描けるのかと思うくらいです。

決して重い話ではなく、
高校生活っていいなあ、友情っていいなあ、
先生ともっとかかわっておけば良かったなあ、
と思うマンガです。オススメですよ。

(ひま)

2013-02-02-SAT