新・ナポレオンズ小石の無菌室日記9
2020-06-14
『無菌室で詠む、夏』
5月の末、都内で句会が催された。
本来なら無菌室暮らしのおいら、
参加など夢のまた夢でありました。
が、リモート参加という手があった!
『 点滴の 液も温むや 窓に夏 』
急に暑くなり、
首のカテーテルを流れる点滴液も
温まっているように感じる。
「点滴液が温むなんて、その病院は大丈夫か」
なんてご指摘をいただいたりしたが、
あくまでそう感じるってことであります。
『 Virusの おかげで初夏の 骨休め 』
新型ウィルスのせいで
『STAY HOME』を強いられている。
でも、それを恨んでいてもしょうがない。
この際、今は骨休みの時期と思ってやり過ごそう。
『 医師のススメ 冷えたノンアル 白ワイン 』
当然だが、入院中は禁酒。
朝も昼も大丈夫なのだが、どうにも夜がいけない。
ワインのない夜の長いこと、長いこと。
それを医師にぼやくと、
「ノンアルで美味しいのがありますよ。
ノンアルだから問題ないですし」
夕食以降が寂しくなくなりました。
ただ、見た目はノンアルと分からないので、
事情を知らない看護師さんが見たら、
たちまち通報されかねない。
いつもビクビクしながら味わっている。
『 病窓から見る夏の眩しき 』
病院の窓から眺める夏空は、やっぱり眩しい。
あの空のように、
私も早く元気を取り戻したいものだ。
『 夏空が 飲み干したるや 空プール 』
窓から小学校の屋上プールが見える。
ペンキの白が眩しい空プール。
まるで夏の空が水を飲み干してしまったかのようだ。
『 Virusで 芸人たちの 夏休み 』
まさかのウイルス禍で、仕事は次々とキャンセル。
ボヤいてばかりもいられない、
芸人になって初めての夏休みと思うことにしよう。
夏休みとなれば、宿題(稽古)もしなくっちゃ。
ー明るく軽く親切なのに。
ほんの少し悲しみの味がするのだ。
マジックというのが、もともとそういう
素性のものなのだろうか。ー
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