MAGIC
ライフ・イズ・マジック
種ありの人生と、種なしの人生と。


『人生に必要なのは』

ついこの間、
新たな1年が始まったなぁと思っていたら、
もう3月に突入でありますよ。

年明けには、
「今年こそ、華麗なマジシャンに変身しよう」
などと密かに誓っていたのだが、
やはり急に変身するのは無理らしく、
相変わらずマジックが苦手なマジシャンのままである。

だが、実は人間の細胞は
しょっちゅう変わり続けているというではないか。
それも、ほぼ1年で
全ての細胞が入れ替わっているらしいのだ。

こりゃ、びっくりだ。
私の細胞も1年ごとに変身を遂げているのだろうか。
細胞が変身しているなら、
私自身も変化しているに違いないのだが。

昨年の5月末に白内障の手術を受けた。
詳しくは知らないが、眼球の中の水晶体を丸々、
人工物に取り替えてもらったのだ。

白内障の手術を受ける前は、
強度近視で強度乱視だった。
もし、あの立川流に入門できたとしたら、
立川近志、あるいは立川乱志と名付けられたりして。

まぁ、どう考えても入門を許されるはずもないが。
ともかく、それほど近視と乱視がひどかったのだ。

手術前も、ボウリングやダーツを友人たちとやっていた。
だが、強度近視で乱視なものだから、
的がよく見えないまま投げていた。

ボウリングでは、残ったピンが
1本だか2本だか3本だかが分からない。
1本だけなのに、強度乱視で2本にも3本にも見えた。

ダーツとなると的全体がボケボケで、
投げた後、どこに刺さったのかが見えなかった。

それが、手術によって視力が回復、
乱視も完治したのだ。
喜び勇んでダーツに行ってみた。
が、的がよく見えているのに当たらない。

ボウリングも、
ピンがくっきり見えるようになったのに、
ちっともストライクやスペアーが取れない。
実に不思議ではないか。

「おかしいなぁ、近視や乱視が改善されたのに、
 成績はむしろ落ちてるんだよ」
そう友達にぼやくと、
「そりゃそうだよ、
 だって白内障の手術前後は
 ボウリングもダーツも
 ずっとやっていなかっただろ?
 だから、腕が落ちたんだよ」

どうやら、
私が華麗なるマジシャンに変身できないのも、
練習不足が原因らしい。

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2016-03-06-SUN
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