MAGIC
ライフ・イズ・マジック
種ありの人生と、種なしの人生と。

「ほぼ日刊イトイ新聞」10周年、おめでとうございます! 
実に目出たい「ほぼ日」10周年にあやかっての今回、

『私の10年史』

1999年
 香港で開催された世界マジック大会に出演。
 濃いメーキャップでヒヒヒと笑いながら
 マジックを熱演した。
 多くの観客が、
 「ペンタイ、ペンタイ」
 と笑ってくれた。
 ペンタイの意味が分からず尋ねると、
 「日本語では、ヘンタイ、変態の意味です」

2000年
 ポルトガルのリスボンで開催されたマジック大会に
 ゲスト出演。
 劇場までは路面電車を利用したのだが、
 料金の払い方が分からなかった。
 車掌さんが何も言わないので、払わないまま下車。
 結果的に無賃乗車してしまった。
 ポルトガル交通局さん、いつの日か必ず払います。

2001年
 テレビ東京系列『マジック王国』の司会に抜擢される。
 多くの若手マジシャンにゲスト出演してもらい、
 好評を博す。
 その後、若手の多くが人気マジシャンとなり、
 人気、実力ともに追い抜かれたことを
 実感するはめになった。

2002年
 プロ・マジシャン歴25年を迎える。
 それを機に『大した芸もないのに四半世紀』の
 キャッチ・コピーを掲げる。
 謙遜したつもりだったが、多くの皆さんが納得のご様子。

2003年
 25周年を記念してリサイタルを開催。
 慣れない大ネタ、イリュージョンに挑戦したお陰か、
 文化庁芸術祭優秀賞(演芸部門)を受賞。
 故郷に住む両親に、
 お国から勲章をもらったと勘違いされる。

2004年
「ほぼ日刊イトイ新聞」に連載しているエッセイ
『ライフ・イズ・マジック』を単行本化。
印税生活を夢見つつ、今日に至る。

2005年
 上海国際奇術大会にゲスト出演するも、
 まるで受けないままに数日を過ごす。
 そのうち、受けないことにすっかり慣れてしまい、
 奇妙な心地良さえも経験する。
 お陰様で、あのような経験はその後していない。

2006年
 長寿番組『笑点』の演芸コーナーに最多出演記録を達成。
 牧伸二師匠、ケーシー高峰師匠らを抑えて
 堂々の1位、無事これ名馬なり。
 いつも代表作『あったま・ぐるぐる』をやるので、
 「マンネリだ」
 という苦情のメールをいただいたりする。
 この苦情メール自体もマンネリだったりして。

2007年
 プロ・デビュー30周年を迎え、
 品川クラブeXにてリサイタルを開催。
 ゲストに、ステージ上での大怪我をおして
 駆けつけてくださったプリンセス天功さん、
 中学生になって大きくなった山上兄弟、
 少年のような肌の春風亭昇太師匠、
 子供が多い客席にもかかわらず、
 しっとりとシャンソンを聴かせていただいたクミコさん、
 きっと将来は人間国宝になるであろう
 松尾貴史さんをお迎えした。
 「ゲストが豪華でした」
 というアンケート用紙を多く見つける。

2008年
 私の初めての小説
 『神様の愛したマジシャン』(徳間書店)が、
 いよいよ6月中旬に発売の運びとなった。
 プロ、アマを問わず多くのマジシャンが登場し、
 感動間違いなしの物語である。
 登場するマジシャンたちは
 実在のマジシャンとは関係ないのだが、
 勝手に推測しつつ読んでいただくと
 より面白いかもしれない。
 10周年を迎えた「ほぼ日」とともに、
 『ライフ・イズ・マジック』を
 今後ともどうぞよろしくお願いします。

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2008-06-08-SUN
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