2010.03.13
ほぼ日手帳につけた観察日記をきっかけに、虫の本ができました。(3/3)
[ ーー ]
考えてみれば「手帳」に何かを貼るという発想は スケジュール管理に使う手帳だったら あんまりないですよね。
でも「ほぼ日手帳」を使ってくださるかたは いろいろ貼ってくださっていることがほんとに多いです。
[ 鈴木 ]
この手帳の作りが、 自然とそういう行為を呼ぶんじゃないかと思いますよ。
「こう使わなきゃいけない」ということがない、 いい意味のゆるさがあって、 でも、ベースメントがしっかりあるから、 使う人それぞれが、ここで 自分がやりたいことをできるんだと思いますね。
[ ーー ]
そうかあ。励みになります。
この手帳のよさって、使ってくださっているかたに 教えていただくことのほうが多いんです。
[ 鈴木 ]
わたしもたぶん、紙が裏写りするとか、 開きが悪かったりしたら、この手帳に 虫の観察日記をつけることはなかったと思うし。
でもやってみると、すごくたのしくて。
▲「虫の観察日記」の七つ道具。
自宅での撮影はデジタル一眼レフ、外での撮影は フットワークのいいコンパクトカメラで。
手帳に観察日記をつけはじめるまでは、 それまでに撮りためた何万枚もの 虫の写真も整理しないままでただ保管してあって。
こうやって、出力したものが手帳に貼ってあると、 いつでも開くとそこにあるので、とても便利。
でも、貼ることだけじゃなくて、 書いておくということもそうですよね。
やっぱり書いておくことって ほんとに大事だと思うんです。
書くことで記憶に残るし、 手帳を開けばそこにあるという安心感もあるし。
[ ーー ]
編集のお仕事をされているから、 実感される部分もあるんでしょうか。
[ 鈴木 ]
そう、取材のときとかでも、 録音しながら、かならずメモを取ります。
今、音声も写真もすべてデジタルになってますけど、 紙に記録しておくことは大事だなと思うんです。
去年の手帳を見返して、 ああ、去年のこの時期にカメムシ見つけたなとか、 あの虫はそろそろかな、とか‥‥ 自分が見てきた春から秋までの虫たちが、 この1冊に記録されているのは すごくいいなと実感しますね。
これを何年間か続けていけば、 データとしてもかなり役に立つだろうなと たのしみにしているんです。
自然観察をしていると、 季節による変化がとっても大事なんですよ。
[ ーー ]
自然観察ではありませんが、 手帳に登山の記録をつけているかたが 去年のこの季節、あの山に登ったときは こういう気温だったとか、 じゃあ装備はこうしようとか、 以前の記録が役立つとおっしゃってました。
それから、サーフィンの日記をつけているかたも 手帳を見返して、 去年の今ごろはこういう波だったとか。
[ 鈴木 ]
そう、自然の好きな人には 時系列の記録は役に立ちますね。
[ ーー ]
春めいてきたので、 虫の観察もそろそろ本番でしょうか。
[ 鈴木 ]
そうですね。
これからどんどん暖かくなって たのしみな季節です。
『虫目で歩けば』
蟲愛づる姫君のむかしから、女子だって虫が好きでした。
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鈴木海花・著 四六判/128ページ/オールカラー 株式会社
ブルース・インターアクションズ
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【もうひとつのお知らせ!】
「虫目歩き講座」
も開催!
7月に新宿の朝日カルチャーセンターで 鈴木海花さんを講師に迎えて「虫目歩き講座」が開催されます。
7月の土曜日に全3回、 教室での講義や観察、ワークショップなど、 海花さんといっしょに「虫目」で野外を歩くこともできそうです。
開講日などの詳しい情報は、5月中旬より、
朝日カルチャーセンターのサイト
や朝日新聞紙上に掲載されます。
ご興味のあるかたはぜひチェックしてみてくださいね。
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