
2009.10.30
カズン待望のファブリック、「マキノコレクション」牧野隆司さんインタビュー(3/3)
[ 牧野 ]
そのブランドのコレクションでは、
特徴のあるジャケットに使われてましたね。
ただ、モノフィラは、硬くて縫製がむずかしいので
どちらかというと、オートクチュール向きの生地です。
ほかは、カバンなどに多く使われてますね。
[ ーー ]
この糸で生地を織ってみようと思われたのは、
なにかきっかけがあったんですか?

[ 牧野 ]
いま、いろんな種類の糸がありますから
これを織ったらどうなるだろうって、
検証の目的で織ってみることがあるんです。
モノフィラも、ある機屋さんが試しに織ってみたら、
これが、なかなかおもしろかった。
そこから、生地としては何に向いているだろう、
硬いイメージがあるんで、
カバンにしてみようかな、とかね。
ぼくだけじゃなくて、
アパレルさんであったり、業者さんであったり、
それぞれの立場でいろいろ置き換えて考えて。
そういういろんなアイディアがヒントになって、
さらに調整しながら、形にしていく。
[ ーー ]
生地づくりに携わる人たちの
いろんな角度からのアイディアで、
新しい生地ができていくんですね。
[ 牧野 ]
機屋さんや、同業者たちと、
いろんな情報交換を、常にやってますからね。
そうやって話をしているなかで、
まぁ、夜、飲みながらなんてことも多いんですけど、
ふつうのくだらない話もしつつ、
ひょんなことから、ひとつのアイディアが出たときに、
「なんかそれ、おもしろいよね」というところからはじまって
「じゃあ、こういうの作ったら、こうなるん違うの?」
って、広がっていくことが多いんです。
そういう会話のなかから
新しい生地の閃きが生まれることもけっこうあります。
[ ーー ]
そういうコミュニケーションのなかから
たくさんの魅力的な生地が生まているんですね。
[ 牧野 ]
だから、人としゃべってることがほんとに多いんですよ。
誰かに話しながら、これはおもしろいなと
あらためて思ったり、話すことで、
倍に広がるということはしょっちゅうあります。
誰かと話すことによって、ますます真剣になってくる。
たいがい、冗談みたいにしゃべってるんですけど、
結局、そのことを実現したいという思いがみんなにあって、
新しいことが動いていく、という感じですね。

カズン用ファブリックカバー「マキノコレクション」は、
明後日、11月1日(日)午前11時より販売を開始します。
各商品のくわしい紹介は、こちらをご覧くださいね。
「ブラック・チドリ」
「パープル・ストライプ」
「ゴールデンブラック」

11月の新作カバーのさまざまな表情を、
動画でもご紹介しています。