その人が、また別のY字路の近くに住んでてお墓もある、ということで。
[糸井]
そうそう、そういう二重の話でした。
加えて、ぼくはそのとき、妙に不気味だったことがあるんです。
それは、その白浜の灯台が、『喜びも悲しみも幾年月』という映画の舞台だったことです。
[横尾]
あの灯台は、白浜のY字路のちょっと先だよ。
近いけどね。
[糸井]
だけどね、西村画廊に出かける少し前に、ぼくは「お〜いら、みぃさきのぉ〜♪」という『喜びも悲しみも幾年月』の歌をなぜか思い出したんです。
昼間っからずぅっと頭の中で歌って、歌詞を思い出そうとしていたんですよ。
「なんでオレ、こんな灯台の歌を 歌ってるのかな、何年ぶりだろう」
という気持ちで画廊に行って、その話を聞いたものですから、ちょっとびっくりしちゃって。
[横尾]
ああ、それはすごいね。
[糸井]
ちょっといいでしょう?
[横尾]
ただのシンクロニシティとは思えないよね。
非常に霊的な感じがするわ(笑)。
[糸井]
西村さんが
「『喜びも悲しみも幾年月』の 灯台の近くのね」
と、おっしゃったときに、驚いたんですよ。
[横尾]
いや、そういうことよ。
すごいわ。
(続きます!)
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