そう‥‥でしたか。
つまり、その時間も‥‥。

[三谷]
はい、CMも飛ばさずに。

[糸井]
そこはCMが流れている時間だとして、その、トイレに行くだとか。

[三谷]
そうそう、それが大事なんですよ。

[糸井]
な、なるほど‥‥。
いや、でもね、三谷さん、そこ、画面、真っ暗ですからね!
だったらCMを入れておいてください。

[一同]
(笑)

[三谷]
やっぱり真っ暗でしたか。

[糸井]
さすがに真っ暗な画面は飛ばしちゃうでしょ、ふつう。

[三谷]
それはさておき。

[糸井]
それはさておき。
まぁ、8時間を観たわけです。
が、まったく退屈しませんでした。
思わず観おわったとき、三谷さんにメールを入れちゃったくらいなんですが、ほんとにおもしろかったです。
観はじめたら、あっという間というか、8時間を一気に‥‥ま、実際には、一気にじゃなくて2日に分けて観たんですけど。

[三谷]
ええっ!

[糸井]
‥‥え?

[三谷]
2日に分けて観ちゃいましたか‥‥。

[一同]
(笑)

[糸井]
まずかったですか‥‥やはり、一気に?

[三谷]
とんでもない!3夜連続のドラマなんですから、3日に分けて観てもらわないと‥‥。

[糸井]
ああっ!



[一同]
(爆笑)

[三谷]
1回ずつ、観おわって、
「つぎはどうなるんだろう?」という気持ちで1日待つっていうのが大事なんですよ。

[糸井]
たしかに、たしかに。
そう観られることを想定して書かれているわけですもんね。

[三谷]
そうです‥‥はぁ‥‥。
だけどまぁ、しょうがないですね。
2日で観てしまったものは。

[糸井]
いや、3日に分けることも考えたんですけどね、その、翌日から社員旅行だったりもして‥‥。



[三谷]
社員旅行なら、しょうがないです。

[一同]
(笑)

[糸井]
このつぎに、こういった機会があれば、かならず、意向に沿ったかたちで観たいと思いますが、それはさておき。

[三谷]
それはさておき。

[糸井]
まったく退屈せずに、おもしろく観ました。
で、なんていうんですかね、明らかに、感想言うために観てるわけじゃないんですよ。
つまり、ひとりのお客さんとして観てた。

[三谷]
はい。

[糸井]
あのねー、なんていうか、ずぅーっと相手してもらってるっていう感じなんですよ。
ドラマがずっとこっちを向いてくれてる。
だから、8時間がすぐに過ぎる。
で、最初に大ざっぱに言っちゃいますけど、とうとう最後まで観て、涙がぽろぽろと出ました。
途中、ほろりとすることはあっても、ほろりで済んでたんですけど、最後はぽろぽろぽろぽろ涙が出てきた。
それは、最後の場面についての涙じゃなくて、それまでに溜めといたぶんが出たんだと思います。
あの、作品に対して「泣いた」ってことは、ほめ言葉じゃないってのはわかってるんですけど、なんていうのかな、「泣けた」っていう要素もありがとうございます、という感じです。
まずは、大きく、そんな感想です。



[三谷]
あー、うれしいです。

[重岡]
ありがたいですね。

[三谷]
なにしろ、糸井さんは世界で最初にご覧になった方ですからね。

[糸井]
(笑)

[三谷]
酷評されたら全否定ですから。

[重岡]
でも、幸い、肯定(笑)。

[糸井]
つまり、全肯定です。
世界中が肯定しています。
いまのところ。

[三谷]
いやぁ、よかった、ホッとしました。
最初のお客さんがほめてくれて。

[糸井]
いやぁ、すみませんね‥‥世界で最初の観客なのに、CMはとばすわ、3日に分けないわで。

[一同]
(笑)



(つづきます)


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