ということをいつも問いかけている。
シリコンバレー流の乱暴な手段でいうと、無理してでも投資家からお金を集めちゃうんです。
で、期限を区切って、それを使う。
達成できなかったらどこかに吸収される。
シリコンバレーというのは、そうなんですね。
[岩田]
まず、背伸びするというか。
[梅田]
そうです。
ぼくもシリコンバレーに来て14年経ちましたけど、あそこの荒っぽい文化としては、全員をコンフォートゾーンじゃないところへ強制的に追い込むんですよ。
そうすると突然変異が出るというメカニズムで。
[糸井]
なるほどねぇ。
靴を脱がない人たちの文化だね。
[梅田]
いま、そこにアイデアがあるんだったら、お金を集めてきて、そのアイデアにまずお金を使え、と。
ところが、日本の創業者っていうのは、やっぱりいまの自分のアイデアが、自分のすべてじゃないだろうって思うんです。
来年、もっといい考えが浮かぶかもしれないし、再来年はもっとよくなるかもしれないから、現状のままで推移していきたいという気持ちがあるわけですね。
だから、時間なんかに区切られるのはいやで、自分で状況をコントロールしたいと。
それは、イコール、ぬるま湯の中にとどまるということでもあるんです。
[糸井]
うーん、ぼくは、両方の気持ちがわかりますね。
[梅田]
だから、このあたりは、難しいんです。
[岩田]
問題は、いつストレッチするかなんですよね。
天の時と噛み合ったら‥‥。
[梅田]
勝負なんですね。
[岩田]
勝負なんですけど、天の時と噛み合わない時にストレッチすると、たいてい、破滅が待っているので。
[梅田]
そうなんですね。そうなんですよ。
[糸井]
で、放っておけば、ぬるま湯にいますよ。
[岩田]
ええ。そこが、だから、難しい。
(続きます)
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