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[糸井]
ぼくも長いことそういうものに頼って生きてきたと思うんですが、いまの説明がいちばんぴったり来ますね。
で、ついでに、岩田さんの行動についても、理由がわかったというか、腑に落ちましたね。

[岩田]
「問題があると解決せざるをえない」という。
それは、当たってますね。

[糸井]
うん。見事だ。

[梅田]
もちろん、オープンソースに関わる全員がそういう人たちではないんです。
ある種の人々が、そういうことに吸い寄せられるんです。

[糸井]
逆に、その問題を、
「解決したい」と思わせるように見せるという、魅力的な提案の仕方というのはありますよね。

[梅田]
そうなんです。
だから、まつもとさんが言ってたのは、とにかく動き続けること。
彼自身が動き続けていないと、新しい問題が生まれないんだと。
だから、自分が止まっちゃうと、みんな他のプロジェクトに行っちゃうんです。

[岩田]
そこに留まる理由がないですからね。

[梅田]
そうです、そうです。

[糸井]
いやぁ、ほんと、よくわかるわ。
だってさ、うちでもそうだもん。



[岩田]
うん、「ほぼ日」もそういう構造ですからね。

[糸井]
よくわかる。ほんとうに。
思えばそれって、友だちどうしの間ではいつも行われていることですよね。
つまり、ボールが1個、ありましたと。
バットもグローブもないけど、ボールが1個あるんだったらせっかくだから野球しようぜということになるし、そういうムードになった瞬間にもう、棒を拾いに行ってるやつがいるじゃないですか。
で、ベースを書きはじめるやつがいたりね。
それはもう、1個のボールを持ってきた時点で、広場の遊びとしては、できてるんですよね。

[梅田]
そういうことですよね。
また、物理的な制約が取っ払われているインターネット上においては、わらわらと集まってくるのは日本人だけじゃないわけだし。

[糸井]
あーー、そうですねぇ。
名前さえ、言わなくてもいいし。

[梅田]
うん。いちばん大事な情報さえ共有されていれば、それでいいわけですから。
とくに、プログラムの世界って、あらかじめ言語の壁を越えてますからね。
だから逆に世界中の人が集まりやすいんですよね。

[糸井]
いや、おもしろいですねぇ、これは。



(続きます)
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