[田口]
(笑)
[糸井]
実際、そのプランでいって、結果はどうだったんですか。
[田口]
最初のうちはハマって、打てたんです。
スライダーをコンコンと合わせて、何回かヒットを打って。
ところがそうすると配球が変わってくるんです。
だとすると今度は1回、無理にでもまっすぐを打っておく必要がある。
そうなると向こうはスプリットを混ぜてくる。
で、「やっかいになってきたなあ」って(笑)。
[糸井]
向こうは向こうで、
「やっかいになってきたな」と。
[田口]
はい(笑)。
[糸井]
無責任に言わせてもらえば、楽しいですね、それは。
もう、英語も日本語もないですもんね。
[田口]
ないです。頭の中だけでやり取りしているようなものですからね。
[糸井]
それは主にピッチャーとのやり取りですか。
キャッチャーのことは考えないんですか。
[田口]
どっちがイニシアティブをとってるかですね。
エース級の投手が相手の場合は、キャッチャーは基本的にはあまり考えないです。
「このキャッチャーはこういう感じ」というだいたいの感じをつかんでおくだけ。
[糸井]
大切なのはピッチャーの傾向ですか。
[田口]
ピッチャーですね。
アメリカの場合、基本的にはピッチャーが組み立てていくんです。
トレードやFAでの移籍が多いですから、ピッチャーが自分の頭の中に自分の投球を確立していないと、ほかのチームに移ったときにどうしようもなくなるんです。
[糸井]
あー、なるほど、なるほど。
いや、おもしろいですねー、やめられないでしょう、野球。
[田口]
やめられないですね(笑)。
(続きます)
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