第8回 眠りは、取引でも貸し借りでもありません。

結局、忙しけりゃ忙しいなりになんかバランス取れてるんで、学生時代はいつでも眠いんだよ、って、ぼくはよく学生に言うんです。
学生って寝てもいいんですよね。



[井上]
結局、そういう、うまい適応能力を睡眠というのは備えてますから、その時代に、その時点で一番やりやすい、しかも効果的なものを出してくれてるんですよね。
ですから、それをあえてひん曲げなくても素直にやっていいわけなんです。

[糸井]
さっきの長距離トラックの運転手さんの話なんかは、普通に考えて労働の無理というのをある程度管理する必要がありますよね。

[井上]
そうです。
ですから、問題は睡眠管理じゃなくて、覚醒の管理なんです。
ほとんどの問題は覚醒の問題なんです。
睡眠は結局、覚醒のサポートをするような形で従ってますから、覚醒の方がよっぽど大事なわけですね。

[糸井]
光と影の関係で、光をどう当てるかが、影をつくるわけですものね。

[井上]
眠りの方が光かもしれないですね。

[糸井]
そうか、そうですね。

[井上]
いろんな意味で関連が濃いですから。



(つづきます。)


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