第7回 あなたの眠りに「甘い点」をつけよう。

そういうことがあれば、こっちがまた深くなる。
そういう組み合わせができるわけですね。
自然に、そうなるわけです。

[糸井]
つまり、起きてるときに、ああ、眠い、眠いと思ってちょっとでも寝ようかなと考えてることが、バランスを壊しちゃうわけですね。

[井上]
そうですね。

[糸井]
起きてよう、と思ったほうがいいんですね。

[井上]
週末に朝寝坊するとかですね、会議中に居眠りしてやるとか、そういうのは、どちらかというと避けた方がいいわけですね。

[糸井]
壊しちゃうんですね。

[井上]
そうですね。
だから、言ってみれば規則性のある生活パターンを維持する。
若いころというは、現役のころは、まだ体力がありますから、そういうこと、ある程度心がけて実行できるわけです。
よっぽど体調が悪くない限りそういうのを軌道に乗せてしまえば軌道は自動的に動きますから、考えずにすむわけです。
ですから、朝、目覚まし時計が鳴る数分前くらいには、自力で起きられるというそういうパターンができちゃうわけですね。
それから、夜になると結構眠くなりますが、それは、あえて、それに逆らうような仕事は、持ち込まないと。
もうすっかり、うちに帰ったら頭切り替えて、ぼーっとしてる。
そういうパターンに押し込めばいいわけです。
それから、夜食を食べるとか、おもしろそうな番組あるからテレビ見てやろうとか、そういうのを一切やらないことにすればいいわけです。
そうすると寝床に入ると、すぐ深い眠りがくる。
で、それが数時間続けば、すっきり起きられる。
ということに、自動的になっちゃう。
ですから、そういう生活パターンを守るだけで、眠りそのものを考えなくても、うまく眠れる。

[糸井]
ぼくは、「盗み寝」をしたりするのが、いいんだと。
ぼくは、それが妙に得意なんです。

[井上]
それも正解の一つです。
要するに正解はいっぱいあるんです。
自分にとって、自分のいまの生活。

[糸井]
なるほど。

[井上]
わたくし、大学行って研究して、夕方になったら帰ってくるというパターンで生活できるわけですけど、例えば、みなさん方というのは、わりに不規則な生活をせざるを得ないような環境でしょう。
それなら、わたくしがやってるようなことをやれと言ったってできっこないわけですね。
自分の現在の条件に応じて一番やりやすくて一番気にしなくて軌道に乗せられるようなパターンというのは、自分なりに見つければいいわけですね。

[糸井]
なるほど。

[井上]
人がやってること真似してもだめです。
必ずしも、うまくいかないので。

[糸井]
そして、その眠りに甘い点数をつけるということですね。
どうもポイントはそこですね。

[井上]
そうです、そうです。



(つづきます。)


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