祖父江慎さん、ありがとうございました

グラフィックデザイナーの祖父江慎さんが逝去されました。

糸井重里はほぼ日を開くずっと前から広告やパッケージ、書籍の仕事で、私たちは『言いまつがい』をはじめとするほぼ日ブックスの装丁で、これまで長いあいだ、途切れることなくずっと、さまざまな乗組員が深くお世話になってきました。

何度もほぼ日のコンテンツにご出演いただきましたし、テキスト中継で24時間追いかけたりしました。
ほぼ日のデザイナーたちと事務所「コズフィッシュ」を訪問して指導してもらったりもして、
「仕事関係でお世話になった」だけとは言えない、私たちにとっては先生のような、お兄さんのような存在でした。

祖父江さんがこの世界にいないなんて、まったく信じられず、いまもよく理解できないままです。

祖父江さんの奥さまは、
「仕事がたのしみで、仕事こそ人生、みたいな人でした。
みなさんにほんとうにお世話になりました」
と、おっしゃっていました。

私にとっても、あんなにもたのしく仕事をごいっしょできる人は、いませんでした。

いつも「遊ぶように仕事をする」ことを身をもって教えてくださいました。
そして、つい最近は、
「なんでも決めすぎないようにしよう。
自由で大胆に、と決めちゃうとそっちでまた固まっちゃうから。
あまり考えずにやっていこう」
とアドバイスをいただきました。

教えていただきたいことはこれからも山のようにあって、やりかけの、途中となっている仕事もあって、どうしたらいいのかわからなかったのですが、やりかけの仕事を動かしている3人+著者の先生と連絡し、
「この本の完成をいちばん見たいのは祖父江さん」
と決意を新たにし、印刷会社さんからは
「今年じゅうになんとかがんばりましょう」
と、締切を言い渡されました。
祖父江さんにいただいた宿題がまだあってよかったと、私はいま思います。

長くほぼ日をごらんくださっているみなさまの中には、この知らせで驚いておられる方もいらっしゃると思います。
改めてみなさまにきちんと祖父江さんへのお別れを伝えられるようなことを、おいおい考えていければと思っています。

たのしい思い出しかありません。
祖父江さん、ありがとうございました。

2026/04/27 13:08

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