「夏は夜」の頃が 近づいてきました

先週末、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で源頼朝の娘・大姫が葵に改名したと語ったシーンが話題になり、ツイッターではさっそく、古典を愛する編集者・たらればさんに、
「葵の解説をお願いします」
という書き込みがありました。
それに対する回答は、
「今回、脚本があえて『源氏物語』の『葵(葵の上)』を出してきたのは、『物語の前半で、怨念を引き受けて死ぬ前妻』を暗示させていたわけですね。
まさかここに引っかけて八重殿の退場を示唆させるとは思いませんでした」

古典を知っていると日々の暮らしに広がりと深みが増します。

そんなたらればさんが
「大谷翔平より会いたい人」とあこがれたのが、源氏物語と枕草子の専門家である山本淳子さんでした。
教授を務める京都先端科学大学のHPには山本さんのこんな言葉が載っています。

「私が紫式部の研究を始めたきっかけは、紫式部が日記の中で、漢文の能力を父から嘆かれたと記しているのを読んだことでした。
せっかく能力があったのに、男性でないために嘆かれて、紫式部は悲しかっただろうと考えたのです。
いつの時代にも、世の中には空気があって、人はそれから自由にはなれません。
ではそんな中で、どのように生きたのか。
歴史の中の人々の一人一人を丁寧に見てゆくことで、彼らの心を汲み取り、今を生きる糧にしたいと考えています」

本日アプリで再配信のほぼ日の學校番外編
「たらればさん、SNSと枕草子を語る」
では、お二人の楽しい対話をたっぷりお楽しみいただけます。

2022/06/01 11:08

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