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琵琶+朗読
+作家の演出 琵琶の響きってすごい! 俳優さんの朗読ってすごい! そしてやっぱり古川日出男さん現代語訳の『平家物語』ってすごい! それを実感しました。 琵琶奏者の川嶋信子さんにお誘いいただき、琵琶の二重奏と朗読で古川日出男さんの『平家物語』に浸る 「平家 閃々と〜平家は散り琵琶は咲く〜」 の、お稽古をのぞいてきました。 この日は演出も担当する古川日出男さんが初参加。 朗読を担当する俳優の南谷朝子さんと登場人物の読み分けや衣装のことなど打ち合わせを進めていらっしゃいました。 シェイクスピア講座で披露してくださった古川さんの朗読も見事ですが、南谷さんの朗読はそれとはまた違った味わいで、物語の世界が広がります。 南谷さんはこう語ります。 「古川さんの現代語訳はリズムがあるのでそれを意識して読んでいます。 朗読する体は媒介だと思っているので、この作品を読んでいったい何人くらいが自分の体に入ってくるのか楽しみです」 練習とはいいながら、南谷さんが口にする 「水」(物語の主題です) 「無情」といった言葉の豊穣なこと! 琵琶奏者と作曲家との打ち合わせでは、古川さんから、 「『祇園精舎の鐘の声』の鐘はどんな音だと思いますか? ゴーンじゃないんですよ。 ガラスの鐘。高い音なんです」と、平家物語の世界と向き合いつづけた作家ならではの指摘があり、一同「ほぉ〜〜〜〜〜!」と感嘆する一幕もありました。 古川さんご自身は、この公演のテーマを 「伝統芸能をやりながら、現代とどう接続するか。そして、小説家としてどうやるか」と設定していらっしゃるそうです。 興味が尽きません。 骨太な「古川平家」に寄り添う川嶋さんと久保田晶子さんの琵琶の音も繊細にして骨太です。 穏やかな海と怒涛を雄弁に表現する響きに言葉を失いました。 本公演は12月9日(木) 紀尾井小ホールにて。 これから本番までの間に演奏にも演出にもいっそうの磨きがかかることでしょう。 1000年以上の歴史を持つ楽器と現代の言葉が絡み合う『平家物語』。 必聴です。 2021/11/25 20:30 |
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