あの熱狂 ふたたび

ほぼ日の学校Hayano歌舞伎ゼミ第8夜は、桂吉坊師匠をふたたびお迎えして芝居噺をたっぷり聞かせていただきました。

去年8月、草月ホールで
「2時間で忠臣蔵」という途方もない力技をみせてくださった吉坊師匠。今夜はそれを上回って。
芝居噺三席を休みなく2時間半。
歌舞伎ゼミを主宰する、またも相当な無茶をお願いしてしまいました。

それにしても、吉坊師匠の三席、圧巻としか言いようがありませんでした。
芝居が大好きで仕方ないおかしな人々が登場する芝居噺を語って演じる吉坊さん。
その姿はお茶目でいて、なおかつ優美。さらには、一人で演じる合戦の勇壮なこと!
「本能寺」
「蛸芝居」
「浮かれの屑より」
関西以外では聞く機会の少ない芝居噺に、受講生のみなさんはすっかり心を奪われているようでした。

さらに、みなさんを魅了したのは、吉坊師匠の噺とぴったり息をあわせた見事なお囃子。
上方から駆けつけてくださった笑福亭生寿さん以外の三遊亭わん丈さん、三遊亭歌つをさん、桃月庵ひしもちさんは、芝居噺にお囃子を入れるのが
「生まれて初めて」(吉坊師匠談)くらいで今日も、ぶっつけ本番状態にもかかわらず、歌舞伎の舞台が目に浮かぶようなすばらしいお囃子を入れてくださいました。
恩田えりさんの三味線も本当に圧巻でした。

伝統芸能の力強さ、人間の底力、そんなものを丸ごと体感した歌舞伎ゼミでした。

2019/01/23 22:20

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