坊っちゃん展

みなさんこんにちは、ほぼ日のスガノです。

私は2006年の夏、自分の会社(当時は東京糸井重里事務所)に出社するよりも多く、
祖父江慎さんの事務所コズフィッシュに毎日出勤していました。
(2枚めと3枚めは2006年の思い出の写真です)

毎日のようにコズフィッシュにいたので、当時から祖父江さんが夏目漱石の書いた本『坊っちゃん』を集めていたことを知っていました。
『坊っちゃん』が出版されてからじつに100年以上のあいだに出た何冊もの本です。
祖父江さんのデザインのあがりを待つあいだ、書棚から貴重な『坊っちゃん』の本を取り出してよく眺めていました。
すると祖父江さんはデザインの手をとめて、その時代時代の『坊っちゃん』の本の変遷を説明してくださいました。
ほんとうは早くデザインをあげてほしかったけど、その説明がおもしろくて、いつまでもいつまでも聞いていました。
そして我々の制作していたものは入稿の〆切りを逃し、印刷会社の営業さんが涙を流されました。
(3枚目の写真)

100年も出版し直され、印刷しつづけられている物語がほかにあるでしょうか。
あるのかもしれない。
でも、祖父江さんは『坊っちゃん』を集めることでここ100年の出版の歴史をひと浚いできたのだそうです。

そんな、祖父江さんの
「100年分の坊っちゃん」の解説が、いま愛媛県美術館で開催されている
「坊っちゃん展」で展示されています。
私が2006年に聞いた、あのおもしろいおもしろい解説以上のことが、展示されているのだと思います。
しかも今月末から、祖父江さんご本人によるダイナミックな展示替えがあるそうなのです。
行きたい。 行ってその展示替えのようすを中継したい! でも私は火星大接近があるから行けないのです。
(「ほぼ日」でそのあたりに火星大接近のコンテンツをやりますのでみなさん、ぜひたのしみにしていてください)

この坊っちゃん展は今年の9月2日までです。
あと少ししかないので、ぜひお出かけください。
祖父江さんのほか、梅佳代さん、浅田政志さん、三沢厚彦さんの、
「坊っちゃん」をテーマにした作品展示もあります。
展覧会グッズもいっぱいそろっていて、『坊っちゃん』ファンならご存知のあの「ターナー島」のペナントも、浅田政志さんの作品グッズとしてあるようです。
これを私は今回特別に「色校正紙コピー」でいただきました。実物がほしい。

みなさまご存知のとおり、このたびの西日本豪雨で、愛媛はじめ四国中国地方はたいへんな被害を受けました。
愛媛県美術館のみなさんも、おうちが浸水や雨もりをしたり、ご友人やご家族が被害に巻き込まれた方もいらっしゃるそうです。

このようなときに観光に行ってはいけないのかもしれない、と考えるお客さまがやはり多く、ホテルやお店のキャンセルがたくさんあるそうです。
しかし、お客さまが来ないことで街に元気がなくなっているという面もあるおっしゃっていました。

できれば、もともと旅行に行こうと思っていた方は、どうぞ愛媛を応援する気持ちでこの『坊っちゃん』展や
伊丹十三記念館をめぐりに、この夏、松山に行ってみてください。
子規記念館もおすすめです。

漱石の入った道後温泉も、来年は保存修理工事が行われるそうなので、いまの姿の道後温泉に入れるのも、あとちょっとのようです。
松山城もすばらしいです。
『坊っちゃん』と『坂の上の雲』を読んで、ぜひ愛媛へおはこびください。

2018/07/24 20:49

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