氷の海から。

フィンランドの武井です。
キヒニオというところからカラヨキというところに来ております。
ヨキコトキクは犬神家の一族です。
そのカラヨキで泊まっているのは
「かもめの城」という宿です。
なかなかひなびた風情がございます。
地元の、じゃがいも農家であり砕氷船も運航しているおじさんがこの宿をとってくれました。

ネットが不通だったキヒニオでなにをしていたかというと、凍った湖上で釣りに挑戦しました。
笑顔とうらはら、足下は水浸しです。
いくら氷が厚いったって、水があがってくると怖いものです。
じっさいは大丈夫だそうなんですが、理屈じゃなく怖い。しかも寒い。
なのに妙に楽しい。
不思議なもんです。

そのあときこりのレオさんのお宅を訪ねましたら、
「ちょっとあんた、 かきまぜといてくれる」と、おかみさんに頼まれてスープをかきまぜたりしておりました。
薪で加熱するストーブ、ものすごい熱で、こんどはのぼせました。
お鍋、飯島奈美さんが好きそうなデザインだなぁ。

そしてカラヨキでは砕氷船に乗りました。
観光船ではなくって、ほんものの業務用の砕氷船です。
大型の貨物船が入る港の氷を貨物船が移動しやすいよう、割って回るのです。
その業務を見学すべく操舵室に乗り込んだのですが砕氷船の仕事はばっちりだったのに貨物船がうっかり港に激突。
舳先が割れてあたり騒然。
といっても人がいないから静かなんですが、貨物船全体がどんよりしたオーラにつつまれていた気がします。
さらにそのことで砕氷船の仕事が増えちゃって2時間ばかり陸に上がれずにいました。
こりゃまた寒い。
といってもぼくはやることがないので甲板で海の男ポーズをとってみたところフィンランド西海岸なのに日本海っぽくなってしまいました。
(右側が事故った貨物船です)

いやしかし、肝心のおじさんはすばらしい人ばかり。ほんとです。
旅の取材って、出会いと別れを繰り返すばかりで、せつないところもありますが、出会ったことが宝物です。
そして失うことはない。
そんな気分で、あすはヘルシンキに戻ります。

2009/03/15 05:41

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