言いまつがい

図書館司書として働いていたときのこと。
カウンターに座り端末に向かっていた私に利用者の方が、
「あの、『猟銃』ってありますか」
と訊いてきました。
猟銃‥‥と調べるもどれもヒットせず。
利用者の方が
「ないはずないです、 三浦綾子さんの本なんだから!」
とおっしゃるので、ハッとした私は
「それ、『銃口』じゃないですか?」と。
利用者の方は、
「あ、そうそうそうだわね!」と恥ずかしそう。
気を取り直して検索し直すもあいにく『銃口』は貸出中。
予約表に名前と連絡先、予約したい書名を向こうのカウンターでお書きのうえ、お持ちくださいとお願いしました。
書き終わったその方が
「じゃあ、お願いします」と持ってきた、その用紙の書名の欄には、大きく『猟銃』と。

(P2)


2018/11/25
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