あと、量がすごいですよ。
姉の料理は。
一般家庭ではつくりえないような量。

[糸井]
手際がよくて、おいしくて、ぐうの音を出させないっていうか、抑え込む。

[飯島]
すごーい。

[糸井]
すごいよ。
カロリーだなんだっていうのは、もうぶっ飛ばしちゃうからね。
「そういうこと言ってるやつは、だれ?!」
みたいな。

[ばなな]
怖いよ、ほんとに怖いよ。
だって、わたし一回、血糖値が高めだったから、
「ちょっとカロリーは 抑えた感じでいいよ」
とメールで書いたら、
「おまえなんか二度と家に来るな」
ってメールが来て。
こわーい。



[糸井]
ほら。

[一同]
(笑)

[飯島]
すごーい。すごいですね、それは。
かっこいいです。
目指します。

[糸井]
そういう人だよね。
真夏真冬問わず、半そでだからね。

[ばなな]
裸足でね。

[糸井]
まるで、野人の話してるみたいだけど。
そういう人じゃないんだよ。
ちょっとね、飯島さんと、通じるところがあると思う。
本音度が高いっていうか。

[ばなな]
お料理の道に進む人は、お店で働いてる人以外は、たいてい家族とかに出してて、ものすごく褒められて、それが、だんだん、プロになっていって、
(かわいらしく)「ねっ」っていう人が、わりと。
飯島さんは「ねっ」っていう感じじゃないですね。

[糸井]
なるほど。
「なっ!」って感じ。

[ばなな]
「おらぁ!」って感じ。
それが、やっぱり、すごい特徴かなと思って。

[糸井]
そうですね。
男らしいんだね(笑)。

[ばなな]
でも、おいしい料理をつくる人、ほんとに、男前ですよね。
「これはしない」っていうの、はっきりしてる。

[糸井]
簡単に「愛情」で食わせないですよね。

[ばなな]
うん、そうですね。

[糸井]
「愛情入れないでね」っていうことを、ぼく、言いたくなるんですよ。
愛情入れるのダメよ。
受け取る人は、愛情だと取るかもしれないけど、愛情じゃないよね。
「わかってね」っていうの、飯島さんには、ないよね。

[ばなな]
そうそう。
「わかってね」とか、
「ねっ」とか、「ほら」みたいなのがない。
もちろん食材とかに対する愛情、全部含めた愛情はあるんですよね。

[飯島]
おいしいって思ったにんじんがあったらそれだけ買いに、遠くまででも行っちゃおうっかな、とか。



(よ、よしもと家の食卓というのも すごいのですね。
 この卵焼きは、家庭料理なのに、 割烹の技というか‥‥、 すごいものでした。
 次回につづきます!)


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