── 最後に、矢野さんへのメッセージを
一言ずついただけますか。
よくテレビでやるようなやつなんですけどね。
それをぜひとも今日はやってほしいなと
思ってるんですけど(笑)。
坂本 (笑)。あ〜。
── それは糸井さんからですか。やっぱり。
糸井 はい。今年になってから矢野顕子を
もっと利用させてもらおうと
思ってるんですよ。
今までは、ともだちづきあいを、
ただ、してきたんだけど、
俺の中に、どう言ったらいいんですかね、
お父さん役が増えちゃったもんだから、
わがままな俺が消えてってるんですよ。
で、そうするとね、
やっぱり詞が書きたかったり、
無闇なことがしたいってことがね、
後回しにされるようになっちゃったんですよ。
なんで、今年もアッコちゃんに既に、
先に詞ができたんだよって渡したんですよ。
3個ばかり。
それは、俺が書きたいから書いたんで、
アッコちゃん、曲つけてねって形で
アッコちゃんを利用してるんですよ。
で、そういうことをした方が
お互いのためにいいような気がするんで。
よろしくね。だって、
「へびの泣く夜」ってタイトルの歌を
矢野顕子が歌うってちょっと今までないでしょ?
坂本 うん。
糸井 それは俺が、「へびの泣く夜」って
書きたかったんだよ。
そんなのが、今度どういう
アルバムにするかなんて話を
電話でしてるんじゃなくって、
なんだか知んないけど、
へびの泣く夜は寒いよ!
みたいなことを書いて渡しちゃったら、
なんかになるじゃない?
新しい何かに。
そういうことをしたい時期なんで、
アッコちゃん、頼む。
利用されてくれ、と。
「おんな」ってタイトルの曲があるからね。
女はいい! っていう。
坂本 それは音楽はつける気なの?
糸井 もうついてる。
坂本 そう!
糸井 ライブでやって。
坂本 ヘビもある?
糸井 ある。
坂本 すごいな!
糸井 あの人の受け止め方ってすごいよな。
投げると、「いいんじゃな〜い?」(笑)。
坂本 (笑)疑いを知らないから。
糸井 やっぱりね、すごい!
「蛇が泣く夜」と、「おんな」。
これは、よしもとばななの子供がね、
「おんな〜」って言わせるように
俺が仕込んだの。
── (笑)。
糸井 「好きなものは何?」って言うと
「おんな〜!」。
それを歌詞に、したの。
もう1個なんだっけ。
旅行の、だじゃれで
どっかを旅するみたいな歌で。
坂本 何ぶつけてもいいんだから、いいよね。
糸井 そんな人いない。
── では、教授もぶつけてください、一言(笑)。
糸井 (笑)。
坂本 えー、なんだろうねー(笑)。
糸井 「おんぶしてくれ!」
とかそういうのでもいいんだよ(笑)。
坂本 (笑)、なんでしょうね。
‥‥重いなぁ。この沈黙(笑)。
糸井 ちょっとレゲエ、レゲエ(笑)。
坂本 レゲエ、レゲエ(笑)。
うずまきうずまき(笑)。
そうだね〜。メッセージね‥‥。
糸井 (無言)。
坂本 ‥‥(無言)。
糸井 ‥‥‥‥(無言)。
── ‥‥(じっと待つ)。
一同 ‥‥‥‥(息をのむ)。
坂本 ‥‥‥‥‥‥、
一同 ‥‥‥‥。
坂本 「ともだちになろうよ」。
糸井 (パンと手を打つ)
んふふふ! それ、
「ラーメン食べたい」みたいだね(笑)。
「♪ともだちに なれたら いいのに」。
坂本 そうだね(笑)。
曲作ってもらってもいいけどさ。
糸井 「ともだちになろうよ」って曲をさ、
作ってもらったら?(笑)。
‥‥最高(笑)!
坂本 ははは!
糸井 でも、一番価値のある概念は
ともだちだっていう説がありますよね。
それは、なんか、俺が好きな言葉だね。
坂本 うん。
── きょうはどうも、
ありがとうございました!
   
対談はこれにて終了‥‥だったのですが、
このあと回っていたテープから
もう1回分を「おまけ」として
あす、おとどけします。おたのしみに!
2006-12-04-MON
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