クマちゃんからの便り

コイツは春から 新年早々、お年玉である。 な、なんと船村徹さんからだ。 船村徹といえば演歌の大御所である。 番組の控え室で初めてお会いしたおりに、 オレの釣りエッセイを ＪＡＬ機内誌で読んだばかりだと仰る大御所は、 若い頃から故郷の栃木の川でテンカラ釣りを楽しみ、 しかも彼は毛鉤は全て自分で巻き、 今まで三万本はつくったという大の釣り好きで、 テンカラ釣りの話で盛り上がったのだった。 今ではもっぱら物ぐさな船釣りばかりになったオレも、 渓流でのテンカラが始まりだった。 「要らなくなった毛鉤があったら分けてください」 オレはムシのイイお願いをしてそのまま忘れていた。 ＜２００８年元旦　船村徹　手製毛鉤＞ と記されたフライフィッシング用の小箱に、 大御所手製の美しい毛鉤が二〇数本 レイアウトされているじゃないか。 なかでも解禁直後の喰い渋りに有効な 米粒ほどの鉤は感動モノである。 オレにテンカラ釣りを教えてくれたうえに、 甲州テンカラ竿を作ってくれた登川名人が亡くなって 七回忌の今年、久しぶりに大武川の渓流で ＜アマゴ＞と知恵比べしてみるかい。

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2008-01-18-FRI

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