密着(後編) ドキドキ石室体験。
クライマックスですね。
クライマックスだよー。
密着、クライマックス。
「最高潮にくっつく」わけではないです。
そういうわけではなくて、
われわれ密着班は、
すごいところに行ってしまったということです。
それは、古墳の中。
古墳の中。
石室でっせ、石室。
せきしつー。
「七輿山古墳」で蚊に襲われたモギさんは
ほうほうのていで車に戻りました。
ほうほうのてい?
なに? ほうほうのていって。
ええと‥‥
さんざんな目にあって
ヘロヘロになって逃げる、みたいな?
ふーん‥‥
たしかにモギさんヘロヘロになってた。
こっちは必死だったからさ。
ぼくらも車に乗り込んで、
近くのコンビニの駐車場に
車を停めたんですよね。
その間にスソさんは
次の古墳を目指して歩いていかれました。
「伊勢塚古墳」。
まあ、同じような古墳が近くにもう1個あって、
それはそんなに変わりはないだろうと思い、
スソさんにはひとりで行っていただいたのです。
山下さんはガリガリ君を食べてました。
あ、なんでそれを言うかな。
食べてた!
コンビニで買って食べてた。
あたしが蚊にくわれた皮膚に
ムヒを一生懸命ぬってるその横で。
‥‥ガリガリ君リッチがあったので。
リッチ?
うん。
チョコ味のガリガリ君の中に
チョコチップが入ってるの。
これがおいしい。
おっさんが語るガリガリ君の話はどうでもよくて。
どうでもよくて。
まあ、そんな感じでコンビニの駐車場で
ぶらぶらしてたんです、ぼくら。
そしたら畑の向こうでスソさんが
手を振りながら何か言ってる。
「石室があります!」
「石室があります!」
いま、見に行きます! ってなるよね?
はい。
でもぼくはガリガリ君がまだ途中だったので
ちょっと遅れて見に行きました。
駆けつけてみたら、
ありましたよ、石室入り口が。
そうそう、とうとつに!
入り口も開きっぱなし。
暗くて深い穴の入り口が‥‥。
すこし怖かったですよね。
こわいよ、だってお墓だよ?
そこにどんどん入っていくのが、この方なんです。
写真を撮ろうとしてる。
でも真っ暗なんだよ。
このときのスソさんも
すばらしかったですね。
「暗いです。
 誰か、誰かコンビニで懐中電灯を
 買ってきてください!」
「はい!」と応えてぼくは走りました。
そのころあたしは、
まだ車の中でムヒをぬってた。
すぐに来ればよかったのにー。
だってそこにも蚊がいそうだからさ。
コンビニに行ったんですが、
懐中電灯は売っていませんでした。
仕方なく、暗闇で写真を撮ろうとする
スソさんがこちら。
みんなの携帯電話の明かりで照らしたんですけど、
やっぱり暗いんですよ。
奥の方はどうなってるかわからなくて‥‥。
怖かった。
ここで活躍したのが、
なんちゃんのカメラです。
いちばん大きなフラッシュがついてたからね。
それがチカチカッと光るたびに、
石室ぜんたいがはっきり見えたんです。
あれはディスコの照明みたいでした。
ディスコって‥‥。
まあ、でもそうですね、ストロボで。
スソさん、ぶじ石室に入りました。
うれしそうな顔してはりますなぁ。
スソさんにしてみれば感動ですよ。
実際すごい雰囲気だったし。
そしてぼくらも石室に‥‥。
まずは福田さん、どうぞどうぞ。
入り口のところだけ
天井が低くて怖かったです。
中まで入ると案外広くてびっくりしましたね。
これが石室のいちばん奥。
これが天井の大きな石。
携帯電話で照らしています。
基本的に真っ暗なんだけど、
この写真が写っている瞬間は、
こうしてはっきり見えていたわけです。
連続でストロボをたいてたから。
ディスコみたいでした。
あ、これこれ、この写真(笑)。
(笑)
‥‥うーん、あれですね、
これら一連の写真は、
『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』
彷彿とさせるものがあります。
ぶ、ブレア・ウィッチ?!
怖いこと言わんといてください。
だって、お墓ですから。
不謹慎な観光客になってしまっては
いけませんよね。
「ディスコみたい」とかって言うのも、
どうかと思います。
‥‥ちっともディスコっぽくなかったです。
そうこうしてましたら、
入り口の向こうになにやらちらちらと、
うろつく誰かの足が見えました。
モギさんがやってきた。
だって、せっかくなんだもん。
蚊の恐怖をのりこえて。
モギさんも合流です。
すごかったよね、ほんとすごかった。
暗闇にだんだん目が慣れてくるんですよ。
そうそう。
そうすると、壁の岩もはっきり見えて。
当たり前だけど、
大昔の人がこんなふうに並べて
つくったんだよねー。
そうですよね‥‥。
こういう石室にあっさり入れちゃうっていうのも
びっくりだったよ。
ふつうに、あるんだもん。
そうそう、入れちゃうの。
ふつうにあるの。
いやはや‥‥貴重な体験でした。
スソさんはいつもこういう雰囲気の中で、
ひとり古墳部をやっているんですよねー。
すごいな。
その雰囲気が伝わりましたでしょうか。
すごいよ、スソさん。
大好きなんだよ、古墳が。
というわけで、
われわれは石室を出て、車に。
太古の空気を存分に味わって、
東京へと向かったわけです。
運転は、ぼくです。
ちなみにこれは、
帰る途中のカーナビ画像です。
わかるかな?
3つの点々のマーク。
これ、地図記号で
「史跡・名勝・天然記念物」なんだよね。
つまり、古墳なんです。
このマークがあちこちに。
群馬、すごいね。
古墳がいっぱい。
スソさんが何度も来るわけだよ。
そうですよねえ‥‥。
それはそれとして、
帰りのドライブも楽しかったですね。
華麗なる無駄話!
また行きたい!
はい。
でもあくまで「スソさんのひとり古墳部。」なので
スソさんの邪魔にならないときに。
うん。
そんなこんなで、これからも、
スソさんの淡々としたレポートをおたのしみに!
密着班がお届けしましたー。
またねー。
運転は、ぼくです。
  (密着レポート、終わりまーす!)

2009-10-04-SUN


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タイトル画・イラスト/スソアキコ