2、伊都国を歩く
博多に泊まり、朝からひとり古墳部開始です!

博多編で、すこし奴国(なこく)に触れたので
今度は伊都国(いとこく)へも…とたくらんでいました。

こんなふうに「魏志倭人伝」に出てくる国を
旅するとは思っていなかったのですが...

糸島市は福岡市の西隣にあるの。
 
2010年に前原市・志摩町・二丈町が合併して
糸島市になったのよ。









 
地下鉄に乗り
博多の天神から地下鉄に乗り、西へ。

線路が地下から地上に出たと思ったら
ずいぶん高いところに
姪の浜駅のホームがありました。

JR筑肥線に乗りかえ、波多江へ向かいます。

ゴー・ウエスト!
 
スソさんの、
カバンの中からこんにちは。
埴輪のみこちゃんです。
揺れる電車はこわいけど
(埴輪は割れ物だから)、
ついていきます西の地へ、
きらめく古墳をみるために。
スソさんのひとり古墳部、
今週もはじまりはじまりー。
「ひとり」といっても、みこちゃんがいるから
ほんとはいつもふたりなのーーー。






 
海!
だんだんと地面に落ちついて…
と思ったら海に接近!

海だ! 海だ! 
と騒いでいたら(心のなかで)、
波多江に到着しました。

心のなかで。
 
そう、スソさんはいつだって、
心のなかで叫ぶの。
だって、ひとりで叫んでいると、
変わった人だと思われちゃうから。
でもあまりに興奮したときには、
つい声を出して叫んじゃうことも、
みこちゃんは知ってる。


 
駅前のバス停へ
駅前はロータリーのようなものがなく
バス停も見当たりません。

大きめの道路に出てみて、
バス停を発見。

ややや! なんと一日3本。

親切(?)なことに、時刻表の上に
タクシー会社のチラシが
貼ってあります。

しかたありません。
遺跡まではちょっと遠いので、
お勧めに従います。






 
公園入り口に到着
タクシーで南へほぼまっすぐ。

とてもなだらかですが
標高が高くなっていく感じがします。

10分ぐらいで
畑の中の、広ーい公園に着きました。

看板に、伊都国ロードマップと
書いてあります。

お〜「伊都国」と意識していますね!










 
場所の雰囲気
遺跡現地は
この先の広場にあるみたいです。

それにしても
博多のビル街から40分ぐらいで
タイムスリップしたみたいな風景です。

農家、畑、遠くに山並み‥‥

しーーーん‥‥‥‥。

名物。
 
ぼちぼちきました、
「ひとり古墳部」名物カラー、
太古の三原色。
茶色、緑、灰色!

茶色は、土。
緑は、植物。
灰色は主に石ですが、
曇り空のこともあります。

たぶん今週も、
この美しい三色が並ぶことでしょう。






 
伊都国はどんなクニ?
広場の手前に解説がありました。

この地域がいち早く
大陸と関係をもっていたことを
語っています。

まさに弥生時代の始まりとともに、
国際交易都市だった!

いきなりそうなるわけない!
縄文時代に、
もうおっきな船持ってたのか?!
大陸から船がどんどんやって来たのか?!
‥‥(自問)

ふ〜む
奴国が稲作系なら、
伊都国は金属系なにおいが‥‥

こっちのほうが強そうだ!

妄想タイム!
 
たのしんでいるわ!
スソさんはいま、
ものすごくたのしい状態にあるわ!

目にした資料から、
自分なりの解釈を脳内で繰り広げるのが、
「ひとり古墳部」の醍醐味なの!






 
平原遺跡
伊都国のなかでは西の端にあって
出てきたものから考えると、
王様クラスの墓に違いないそうです。

なぜ「古墳」と言わないのかっていうと
それは弥生時代のお墓だからです。

弥生時代なのに鏡がたくさん出てきた!
しかも日本一大きい!
これってかなりすごいことです!!

だって奈良の弥生時代のお墓から
鏡が大量に出てくるなんてことは
ないでしょう!?
(やはり自問)

銅鏡。
 
ここには弥生時代の後期頃から作られた墓が
5基あって、
そのひとつから、銅鏡が40面も出土したのよ。
そのうちの5面は日本最大で、
直径46.5pもあるの。
これらは日本で作られたものと
考えられているんですって。




 
墓地に接近
緑の平和な原っぱです。

平原遺跡の現地に入ります。

ここに問題のお墓があるのです。

三原色!
 
ああ、また、みごとな三原色。
なんてこころが安らぐカラー‥‥。










 
問題の1号墓
これです!!

この墳丘は推定の高さを復元したのでしょうー。

それにしても
大きな鏡が40面もあったお墓にしては
小さい気もします。

女王?
 
鏡はぜんぶ、わざと壊されていたのよ。
棺のなかに骨は残っていなかったけれど、
たくさんの装飾品や、
漢の女性が身につけた
ガラスのピアス(耳とう)も出てきたので、
「女性→女王」だったのでは?
と推定されているの。

それにしても、
突如として、ぽこん!
とあらわれた墳丘がかわいいー。
なんか、おじさんの頭みたい!








 
墓の周囲
頭のあった西側は‥‥

南側は山並み‥‥

さっき見た解説では西に2対の柱跡、
北に1対の柱跡、
さらに東に1本直径70センチの
大柱跡があって‥‥。

西の柱の間→墓→大柱→日向峠→朝日(いつの?)
が見えることになるらしいんですが‥‥。

太陽と地形とお墓の関係について、
あれこれと想像が膨らみます。






 
陶板に鏡の実寸
広場の奥に壁があって
実物大の鏡がタイルに焼き込まれています。

なに! この大きさ! でかい!

直径46.5pを実感しました。

模様は太陽にも見えますね。

あ。
 
叫んだ。
スソさんが声を出して叫んだわ。
「でかい!」




 
日向峠の朝日かな?
これかな?
日向峠の朝日って!

左の一番高い山は高祖山です。
この高い山がカミと関係があるのか‥‥

それともこの凹みから出る
太陽がカミなのか‥‥。








 
出発!
あらためて遺跡の南はしから
北の玄界灘方向を
見渡して‥‥

遺跡のまわりには
車も人もいません。
しーんと静まり返っています。

ここ、もっと注目されてもいいんじゃない?
やっぱりすごいと思う、あの鏡。

歩こう! 東へ!
本物の鏡を観に行かねば。

そして、ゴー・イースト!
 
今回は、たくさん考え、
妄想を広げたスソさんでした。
がぜん、鏡が見たくなってますよー。
次回、本物が見られるのでしょうか?

つづきまーーーす!

ああ‥‥茶色、緑、灰色‥‥。

 
2012-09-23-SUN
 
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