KINDER
ガキの頃は、バカだったなぁ。

(11月25日)

・ガキんちょの頃、うちの学校には、
 らせん階段がありました。
 おまけに上る階段と下りる階段が
 決められていて、らせん階段は、上る階段でした。
 そこでガキんちょ達は、
 らせん階段のポールを
 消防士さんのように滑り降りていました。

 不思議だったのは、その降り方の名前です。
 消防士降りならわかるのですが、
 「猿の惑星降り」……。
 誰がつけたかもどうしてかもわかりませんが、
 みんなそう呼 んでいました。
 (n_ken)

・幼稚園のときに好きだった
 男の子の名前を、ずっと覚えていました。
 高校に入学して、彼が同じ学校にいることがわかり、
 なんとなく気になる存在のまま、卒業してしまいました。
 卒業した後も仲間づきあいはずっと続いていたのですが、
 ほかに好きな人ができても、
 いつもどこかに彼のことがひっかかって、
 これはやっぱり好きなんだ、
 と確信するまで数年かかりました。
 最近やっと、長い間暖め続けてきた思いを伝えました。
 結果はダメだったけど、やっとひとつ 
 大人への階段を昇れたと思っています。
 たまにメールがくるたびに、
 今でもきゅんとしてしまいます。
 (Q)

・子供の時の初恋って、
 なんとなく恋とは違うかな?って気がします。
 私が本当にドキドキして
 「どうしよう」って思ったのは中1の時。
 同じ部活の3年生でした。
 彼は、あまり練習に出てこなくて、
 たまーに出てくると
 結構上手にこなしてしまう人でした。
 今振り返っても、全然タイプの顔じゃないし、
 何か好きになるきっかけのような事が
 あった訳でもないのですが、
 なぜかすごーく好きになって、
 近くにいるだけでドキドキでした。
 気さくな人で、話し掛けてくれたりするので、
 それがうれしかったなー。
 だけど、その年頃は「外見のよさ」に
 重点を置いていたので(つまりみんな子供)、
 その先輩が好きというのは、自分だけの秘密でした。
 今は何してるのかな?
 久々に、彼のことを思い出しました。 
 (LUNA)

・私の場合風景と香りが一緒になって
 思い出されることが多くあります。 
 むせ返るような緑と土の香りは部活の
 ランニングを思い出し、沈丁花の
 香りは祖父と公園で遊んだこと、
 昔付き合っていた彼の車がいつも
 クチナシの木の前に止めてあったので、
 クチナシの花の香りをかぐと、
 子どもだったあの頃を思い出します。
 (花娘)

・小学生だったある日の朝、
 いつものようにいつもの通学路を歩いていました。
 交番のある十字路を通りかかった時、
 そこで車とバイクの事故を目撃しました。
 事故の前と後の記憶はないのですが、
 とにかくお互いがぶつかった瞬間だけが、
 映画を見るように
 今でも頭の中で鮮明に再生できます。
 「あのバイクの人はどうなったのだろう」と、
 ほぼ日に登場する「風景」のコーナーを読みながら、
 ふと、子どもの頃を、思い出しました。
 (たぶん大丈夫)

・中、高と通った女学校が建てかえられて
 校舎が変わってしまった。
 工事の為に講堂前の楡の大木も、
 校庭の周りのいちょうの木々もなくなりました。
 このいちょうは、ムクドリが夕方
 巣に帰る前に学校の横の川で水浴びし、
 にぎやかにおしゃべりをしながら
 一休みする木だったのです。
 いま、卒業生当てに校舎の周りに植える
 木々の為の募金お願いが来ています。
 後輩達を人目から守ろうというのです。
 思いでと共に沢山の木々が切られてしまった。
 じゃまな物はさっさと取り除き、かわりを持ってくる。
 今の日本のやり方そのものを
 母校がしている。悲しいです。
 (みーこ)        

・中学はひとつ山を越えて行っていました、
 クラブ活動なんかで遅くなると
 それはそれは恐ろしい思いをして帰っていましたが、
 ある日あるはずのない光が
 その暗い帰り道に灯っていたので、
 なんだろうと近づいてみました。
 一軒の家の小さなガレージから
 ぼんやりと光が漏れていたのでそっとのぞいてみたら、
 りんごとかバナナとか、ふつうに果物ばっかり
 たくさんたくさん並べてお店のように
 なっていました。
 全然人なんか通らない道なのに。
 それにしても値札もついてないし。
 お店の人もいてないし。
 ちっちゃくってかわいいけど
 なんやねんやろ、この店は。
 あれ?そういえばこんなところに
 家なんてあったかなぁ!?
 そのまま???だらけで家に帰ったのですが、
 翌日同じ時間にその道を通っても、
 案の定店もないし家もない。
 うそのようなホントの話なんですが。
 それでもこわいとか、気味が悪いとか、
 全然思わなかったんです。
 ぼんやりとしたお店の中に
 ぴかぴかの果物がいっぱいあって、あったかくって
 こわい気持ちがふっ飛んでしまい、
 とっても幸せな気持ちでいっぱいだったんです。
 たぬきに化かされてるかも知れへんけど
 まあいいやって、そんな気持ちになるくらい。
 もう一度あのお店に出会えたら、
 今度はお買い物してみたいなぁ〜って
 なんとなくいつもそう思っています。
 (フルーツバスケット)

(ミニコメント)


不思議なネーミングや、不思議な体験や、
それから、今でも思い出すいろんなものごとを、
今日は、静かめに、紹介してみましたよー。

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2003-11-25-TUE

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