KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の九百弐拾九・・・退化

小林 「お前の夢はなんや」
北小岩 「え〜と。
 おちんちんですかね」
小林 「おちんちんに
 なりたいというんやな。
 俺もそうや」
北小岩 「そうなのでございますか」
小林 「気持ちええことをしてるさなか、
 ちんちんがどれだけ気持ちええか
 味わってみたくてな」
北小岩 「確かに!
 さすが先生でございます!!」

果たしてそうであろうか。
ちんちんになった人間はいないので
想像の域を出ないが、
過度の摩擦で引き裂かれそうになったり、
窒息しそうになるなど
過酷な状況にあることも多いのではないだろうか。

北小岩 「実はわたくしは
 おちんちんになりたいわけでは
 ございません」
小林 「ん?」
北小岩 「おちんちんがたくさんあれば
 同時に数倍気持ちいい思いが
 できるのではないかと」
小林 「なるほどな」
北小岩 「何とかならないでしょうか」
小林 「俺の友人に
 ちんちん専門の考古学者がおる。
 ヒントをくれるかもしれん」
北小岩 「ぜひおうかがいしたいです」

ちんちんが生き腐れしそうな炎天の中、
ちんちん考古学者・雁高師(かりたかし)氏宅前で
先生が合言葉を投げかけた。

小林 「『ちん車!』」
雁高師 「『回る!』なんだ小林じゃないか。
 どうした」
小林 「弟子が
 ちんちんがたくさん欲しいと言うんやが
 どう思う?」
雁高師 「俺の研究では
 69マン年前には
 たくさんちんちんがついた男も
 いたんだよ」
北小岩 「そうなのでございますか!
 いったい何本ついていたのですか」
雁高師 「100本だよ」
北小岩 「えっ!
 同時に100人の方と
 気持ちいい思いが
 できたのでございますか」

雁高師 「それは無理だな。
 100股をかけていたらしいよ。
 この相手にはこのちんちんと
 決めていて
 自分では貞操を守っていた
 つもりだったんだけど、
 女たちにとってはそうではなかった」
北小岩 「不穏なものを感じます」
雁高師 「怒った女たちが100人集まり、
 それぞれに
 割り当てられていたちんちんを
 100人が同時に蹴りつぶしたんだ」
北小岩 「げげっ!
 1本のちんちんが蹴られただけでも
 死の苦しみなのに、
 同時に100本のちんちんを
 つぶされたなんて、
 地獄よりも恐ろしいでは
 ございませんか」
雁高師 「その恐怖は並大抵ではなく、
 以降男全体、
 蹴りつぶされた時に
 かろうじて耐えられるように
 ちんちんが退化し
 1本になったんだよ」
北小岩 「・・・」


100本同時に蹴り上げられることは
想像するだに恐ろしい。
別の角度から考えると、
100本ある状態ですべてが屹立したら
ちんちん以外に血液が通わず
貧血で倒れてしまうかもしれない。

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2022-07-24-SUN

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