KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の九百弐拾四・・・揉む

小林 「俺たちの町の会社が
 えらく生産性が低いのは
 知っとるか」
北小岩 「ちらっと噂に
 聞いたことがございます」
小林 「惨憺たるものらしい」
北小岩 「それは一大事でございます」
小林 「他の町に比べて
 どれぐらい低いと思う?」
北小岩 「え〜と、
 4分の3ぐらいでしょうか」
小林 「甘いな。
 100分の1や」
北小岩 「なんと!」
小林 「なぜそこまで低いのか探ってくれと
 町役場の経済担当に頼まれてな」
北小岩 「わたくしたちの町の復興にとっても
 最重要ミッションでございます。
 先生とわたくしで
 問題点を洗い出し、
 しっかりと提言せねばなりませんね」
小林 「そういうこっちゃ」

二人は町で一番大きい会社である
『蟻の門渡り株式会社』を訪問した。

北小岩 「お忙しいところ
 大変恐縮でございます。
 町役場の方から」
蟻の
門渡り
株式会社
受付
「連絡はいただいております。
 会議室へどうぞ」

師弟が入ると、
ちょうど会議が終わる時だった。

蟻の
門渡り
株式会社
部長
「では後は社長と副社長で
 揉んでいただき、
 フィードバックをお待ちいたします」
蟻の
門渡り
株式会社
社長
「そうじゃな」
小林 「俺はこの後の詰めが
 甘いんじゃないかと睨んだ」
北小岩 「社長室に急ぎましょう」

この会社のお偉方は
課題をどう揉んで昇華するのであろうか。

二人が陰から部屋をのぞくと。

蟻の
門渡り
株式会社
社長
「では揉むとするかのう」
蟻の
門渡り
株式会社
副社長
「そうしましょう」

もみもみ もみもみ

蟻の
門渡り
株式会社
社長
「うえへへっ」
蟻の
門渡り
株式会社
副社長
「ういっへ〜〜〜」
北小岩 「おじいさんとおじいさんが、
 乳首と股間を
 揉みあっております!」
蟻の
門渡り
株式会社
社長
「いくつになっても
 揉みはこそばゆいのう」
蟻の
門渡り
株式会社
副社長
「そうですね」

もみもみ もみもみ もみもみ もみもみ

蟻の
門渡り
株式会社
社長
「うえへへっ」
蟻の
門渡り
株式会社
副社長
「ういっへ〜〜〜」

社長は89歳、副社長は87歳である。

先生の町の一番大きな会社がこれでは
他社は推して知るべし。
生産性どころの話ではない。

それにしても
蟻の門渡り株式会社とは何の会社で、
この二人は何をフィードバックするのか。
まったくわけがわかりませんね。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
メールの表題に「小林秀雄さんへ」と書いて
postman@1101.comに送ってください。

2022-06-19-SUN

BACK
戻る