KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の九百拾四・・・快感

「回覧板です!」

北小岩 「ありがとうございます!」
小林 「なんや?
 うっ!
 回覧板の表紙に
 陰毛がついとるやないか」
北小岩 「ご飯粒が糊がわりになり、
 こびりついております。
 この不気味に光る様子は、
 長老のものに違いございません」
小林 「触りたくないな」
北小岩 「触りたくないのですが、
 お触れのようです」
小林 「どうせ
 ろくでもないことやろ」

北小岩 「え〜と。
 『町の者たちは
  真の快感を味わっているとは
  言えない』
 『だもんだから、
  町の予算の大半をつぎ込み
  お前らに真の快感を
  味わわせようと
  こういうわけである』」
小林 「ついに長老も
 まともになったか」
北小岩 「『快感にみちびくために
  1人1錠ずつ配る。
  快感マシンも
  スタンバイしておる』
 あっ、
 回覧板の裏に
 媚薬が2錠ついております。
 必ず公園で飲むことと
 書いてあります」
小林 「なるほどな。
 このエロ薬を飲んだ後に
 公園にある快感マシンに乗ると、
 法悦へと誘われるわけや」

二人はダッシュで公園に向かった。

北小岩 「快感マシンが見当たりませんが」
小林 「まあええ。
 さあ、エロエロの始まりや!」

ゴクッ ゴクッ ぎゅる ぎゅる

小林 「なんか、
 腹の調子がおかしくないか」
北小岩 「はい。
 くだってまいりました」
小林 「早く便所にいかんとヤバいな」
北小岩 「急ぎましょう」

師弟がトイレに近づくと。

ごろごろごろ

小林 「なんや!
 便所に車輪が
 ついとるやないか!!」

だっ だっ ごろごろごろごろごろ

北小岩 「わたくしたちが
 早足になると、
 それと同じ速度で
 移動するようです」
小林 「漏らしてしまうやないか!」
北小岩 「わたくし、
 名案を思いつきましたので
 試してみます」

だっ だっ ざっ ざっ ざっ
ぴたっ びゅん

北小岩 「やりました!
 公衆便所車に飛び乗りました。
 お先に失礼いたします!!」

がたっ ぶりぶりぶりりあんと〜

北小岩 「間一髪でございました。
 しかし、極限まで我慢して
 出した時の快感は
 凄まじいものがございました。
 はっ、
 そうでございます。
 長老のおっしゃる
 快感マシンというものは
 これでございます!
 先生!!」

どよ〜ん

北小岩 「どうされましたか!?もしや」
小林 「それ以上言うな・・・」
先生は我慢の限界を超え、
大を大量に漏らしてしまった。
人としてもゆるければ肛門もゆるい。
そんな先生であった。

それにしても町の予算の大部分を使い
高性能な『逃げる便所』を作るというのも、
予算の使い方としていかがなものであろうか。

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2022-04-10-SUN

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