KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の九百四・・・芸術展

小林 「隣町から何かが飛んでくるで。
 のぞき部屋の招待券かもしれん」

バッ

北小岩 「我が手中におさめました。
 え〜と。
 芸術展の招待券が
 二枚ございました。
 世界中の名作が総結集と
 書かれております」
小林 「芸術にもエロは潜んどる。
 行ってみるか」

だっだっだっ

芸術とエロの境界線がない二人は、
まぬけ面して館に入っていく。

小林 「どんな名作が来とるんかな」
北小岩 「ミケランジェロ、
 ロダン、ムンク、ミロ・・・」
小林 「勢ぞろいやな。
 この先に
 ダビデ像があるみたいや」
北小岩 「お部屋が
 暗くなっておりますね」
小林 「ライトアップされとるな。
 むっ、
 ライトに照らされとるのは
 ダビデのちんちんや」
北小岩 「もぎとられたような
 おちんちんだけしか
 ございません」

「男にとっては恐ろしいことですね」

北小岩 「あなた様は?」

「芸術展の学芸員です。
 ミケランジェロのダビデを
 展示するつもりだったのですが、
 フィレンツェから届いたのは
 おちんちんとビデでした」

北小岩 「ビデは関係ないですよね」
学芸員 「そうですね」
小林 「ここに
 『考える人』があるが、
 股間が膨らんどるやないか」
学芸員 「考える人にも
 数種類ありまして、
 それは
 『スケベなことを考える人』です」
北小岩 「頭の中まで見えませんが、
 十分にあり得ることで
 ございますね。
 うわっ、
 このムンクの『叫び』は
 何なのですか」
学芸員 「例えばピカソの作品には、
 他の絵の上に
 別の絵が描かれているものが
 あります。
 ムンクの叫びも
 そうだったのです。そ
 こで下の絵と上の絵を
 掛け合わせたものがそれです」
小林 「苦悶の表情は誰かから
 にぎりっ屁をされて、
 とてつもなく臭くて
 背景まで歪んでしまったんやな」

北小岩 「ここに超長い望遠鏡が
 ございます」

小林 「向こうに
 ミロのビーナスのような
 彫刻があるな」
北小岩 「のぞいてみますね」
小林 「むっ、
 望遠鏡の先端が
 秘所についとるやないか」
北小岩 「うわあ。
 凄いものが見えます!」
学芸員 「私たちは
 『アソコを見ろのビーナス』と
 呼んでます」
小林&
北小岩
「・・・」

先生の町もかなり胡散臭いが、
隣町もどっこいどっこいである。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
メールの表題に「小林秀雄さんへ」と書いて
postman@1101.comに送ってください。

2022-01-30-SUN

BACK
戻る