KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の八百九拾九・・・父子

にょき〜ん

北小岩 「庭に霜が降りております」

さくさくさく

北小岩 「踏むと
 足でかき氷を食べているようで
 気持ちいいでございます」
小林 「気を付けた方がええで」
北小岩 「大丈夫でございます。
 わたくし、雪国育ちでございます。
 足の冷えには強」

ぶにゅっ

北小岩 「しまったでございます!
 わらじで犬の糞を
 踏み抜いてしまいました」

年末というのにくだらない。
先へ進めよう。

ささっ ささっ

北小岩 「むっ!
 今、二つの影が
 屋根を飛び越えていった気が
 しましたが、
 速過ぎてよく見えませんでした」
小林 「やっぱりおったか」
北小岩 「どういうことでしょうか」
小林 「餅は餅屋や。
 専門家に聞いてみるか」

師弟は霜にイチモツをくっつけると、
その冷たさを動力に研究家のもとへ走った。

忍者
研究家
「見ましたか。
 彼らは
 忍者の修行をしている者たちですね」
北小岩 「忍者様というと
 伊賀か甲賀でしょうか」
忍者
研究家
「いいえ、違います。
 伊賀や甲賀のように
 『が』の字はつくのですが」
北小岩 「わたくし、
 忍者様の他の流派を
 存じませんでした。
 ぜひご教示ください」
忍者
研究家
「がはがでも、
 彼らは『わきが』という
 流派なのです」
北小岩 「そうなのでございますか!
 伊達直人(タイガーマスク)様が
 虎の穴で過酷な修行を積んだように
 どこかで鍛錬されたのでしょうか」
忍者
研究家
「もちろんです。
 彼らは『わきの下』という
 忍者養成機関で
 鍛えられました」
北小岩 「虎の穴にくらべて
 まったく迫力がありませんね」
忍者
研究家
「そうですが。
 あそこをご覧ください」
北小岩 「忍者様が分身の術で現れ、
 男性のイチモツを触りました!」
忍者
研究家
「動きが速過ぎて
 見えないと思いますが、
 手をチョキの形にして
 チンチンをひねって
 はずしているのです。
 肩だと脱臼ですが、
 この男性の場合
 脱チンして勃たなくなるでしょう」
北小岩 「凄まじい忍法ですね」

忍者
研究家
「忍法ではなくインポウです」
北小岩 「もう一人の若い忍者様が
 女性に近づきました。
 あっ!
 女性がどんどん脱いでいきます。
 どういうことでしょうか」
忍者
研究家
「動きが速過ぎて
 見えないと思いますが、
 彼は手裏剣のかわりに
 野球拳を使うのです」
北小岩 「ということは瞬間瞬間に
 『野球〜す〜るなら〜』と
 やっているわけなのですね」

忍者
研究家
「そうですね。
 彼はじゃんけんに負けたことがなく、
 対戦相手の女性は
 常にすっぽんぽんに
 されてしまいます。
 あの忍者二人は
 実は父子なんですよ」
北小岩 「まさに父子鷹でございます!」

父子鷹ではなく、単なる父子馬鹿であろう。

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2021-12-26-SUN

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