KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の八百八拾四・・・屁に

プ〜ッ

先生が屁をこいた。

プ〜ッ プ〜ッ

弟子が屁をこいた。

プ〜ッ プ〜ッ プ〜ッ

先生が屁をこいた

プ〜ッ プ〜ッ プ〜ッ プ〜ッ

弟子が屁をこいた

屁の応酬はしばらく続いた。

小林 「歳を重ねるごとに、
 屁の回数も重なっていくな」
北小岩 「そうでございますね」
小林 「香りの方も
 確実に増量しているな」
北小岩 「わたくし、
 平静を装っておりましたが、
 先生のお屁のお香りは
 通常では耐えられぬ域に
 達しております」
小林 「自分でも
 若い頃からは確実に
 進化しとるのがわかるな」
北小岩 「わたくしたち、
 このまま屁が増え続けて
 大丈夫なのでしょうか」
小林 「びみょ〜なところやな」
北小岩 「古来より
 『病は屁から』と申しますよね」
小林 「確かにな。
 一度名医に
 診てもらったほうがええな」

先生たちの所持金は各自2円ずつ。
計4円しかないのであるが、
先生がエロ本の目利きで
町の名士にえげつないエロ本を
あっせんしているので
スケベな実力者と仲がいい。

本来診察料が払えない師弟であるが、
スケベ名医の好意で
CTスキャンを受けられることとなった。

北小岩 「先生とわたくしなのですが、
 近頃おならが
 無限に出る気がするのです」
スケベ
名医
「それは大変ですね。
 『病は屁から』と
 いいますからね」

ほんとにいうのだろうか。

スケベ
名医
「ではやってみましょう」

ぎゅ〜〜〜ん

師弟はスキャンを終え、結果を聞いたのだが。

スケベ
名医
「お二人とも
 屁が止まらないということですが、
 誠に残念なことがわかりました」
小林 「どういうこっちゃ」
スケベ
名医
「まず先生からいきましょう。
 こちらをご覧ください」
小林 「へんやな。
 脳が写っているはずのところが
 空っぽや」
スケベ
名医
「本来大脳があるところに
 屁があります」
小林 「なんと!」

スケベ
名医
「ですから
 これからさらに屁の回数が増え、
 しまいに先生という存在が
 屁になってしまうでしょう」
小林 「・・・」
スケベ
名医
「では北小岩さんのを
 見てみましょう」
北小岩 「あれ?
 心臓が写っているはずのところが
 空っぽです」
スケベ
名医
「本来心臓があるところに
 屁があります。
 つまり心が屁になっています」
北小岩 「なんと!」

スケベ
名医
「ですから
 これからさらに屁の回数が増え、
 しまいに北小岩さんという存在が
 屁になってしまうでしょう」

師弟は常識では考えられない事態に
追い込まれていた。
そのうち二人は、
人間ではなく屁になってしまうのでしょう。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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2021-09-12-SUN

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