KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の八百伍拾九・・・税

「今まではお仕置きだけだったけど、
 それでは実用的じゃないわ」

「もっと様々な角度から懲らしめなきゃね」

先生の町の『女性有識者会議』会場。
女性有識者会議とは何か。
今一度おさらいしておこう。

先生の町では、
重要なことは長老が決めるのだが、
氏がえげつないエロ本を入手し、
みだらな行為に夢中な時は
女性たちが会議を行い決定するのである。

長老はあだ名を『お自慰さん』という。

それはそれとして今回の会議は?

女性
有識者
「税を取り立てることに
  しましょう」
女性
有識者
「名案ね」
女性
有識者
「しょ〜もないことに使いすぎて
 町の財政も
 ピンチになっているらしいから
 一石二鳥ね」
女性
有識者
「設備面はどうする?」
女性
有識者
「最先端研究所の友人に
 頼んであるわ」

税とはどういうことだろう。
ともかく一週間後。

町を脂ぎった男が歩いていると。

シューッ カシャッ

ウオン ウオン ウオン 

サイレンが鳴り響いた。

「そこのあんた、待ちなさいよ!」

お仕置き隊員が呼び止める。

脂ぎっ
た男
「なんだよ」
お仕置
き隊員
「お前、
 勃起しながら歩いてただろう」
脂ぎっ
た男
「してねえよ」
お仕置
き隊員
「女性有識者会議で、
 糞男たちの屋外での勃起が
 禁止になったんだよ」
脂ぎっ
た男
「えっ?」
お仕置
き隊員
「町のいたるところに
 『勃起センサー』と
 『勃起カメラ』が
 仕掛けられてんだよ。
 お前これでも
 勃ってなかったというのかよ」

赤外線サーモグラフィーカメラ画像の
ようなものを見せられた。
イチモツがくっきり60度の角度を示している。

お仕置
き隊員
「周りのもやもやは、
 スケベな邪念だよ!」

脂ぎった男は
刺股を手にした金玉空手の有段者たちに
取り囲まれた。

お仕置
き隊員
「今日からこの町では
 『勃起税』を徴収する。
 この角度だと69000円だな。
 とっとと払いな」

脂ぎった男は震えながら納税した。

ところであいつらは大丈夫なのだろうか。
いつものように散歩しているようだ。

小林 「お前、歩いている時
 気がつくと
 勃起していることないか」
北小岩 「結構ございます」
小林 「俺も年中や。
 現に今も」

シューッ カシャッ

ウオン ウオン ウオン 

小林 「なんや、このサイレンは?」

びゅっ ぐさっ

小林 「うお〜〜〜!
 毒矢にイチモツを
 射抜かれた!!」

もちろんそれだけではすまない。
町のどスケベ名簿に載っている男は、
勃起すると税金にプラスし重加算税が課される。
税金を払おうにも所持金は2円しかない。
先生はどうなってしまうのか。
率直に言って、
どうなっても大勢に影響はないであろう。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
メールの表題に「小林秀雄さんへ」と書いて
postman@1101.comに送ってください。

2021-03-21-SUN

BACK
戻る