KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の八百四拾九・・・お布令

小林 「年が明けて10日ほどたったな」
北小岩 「そうでございますね」

す〜っ

小林 「どや?」
北小岩 「少し混ざっているようです」

す〜っ す〜っ

小林 「確かにな」

何が確かなのだろうか。

北小岩 「この町は年明け直後は
 新しい酸素に満ちておりますが、
 10日目あたりから
 酸素が減って
 エロ素が混ざってしまうのですね」


植物は二酸化炭素を吸収して酸素を出すが、
この町の男たちは酸素を吸って
エロ素を出してしまう。
新年早々の男等は酔っ払いすぎて
エロ素が薄いのだが、
そろそろ性欲が鎌首をもたげる頃なのだ。

「大変だ〜!」

小林 「まだ正月気分が
 抜けとらんのになんや!」

「河原にお布令が出ています!」

小林 「嫌な予感がする。
 行くで!」

先生と弟子が河原に急行すると。

北小岩 「たくさんの男性が
 集まっておりますが、
 一様に真っ青な顔をしております」
小林 「掲示板に何か書かれとるな」
北小岩 「え〜と、
 『定 お仕置き隊長の初夢を
  ここに記す。
  町のどすけべ野郎どもの
  ちんちんを宇宙に打ち上げ、
  『リュウグウ』に着地させた。
  もちろん永久に帰還はなし』」
小林 「その時どの位置に
 おるかもあるが、
 リュウグウは地球とは
 3億キロ離れとるで」
北小岩 「そのようなところに
 おちんちんが置き去りに
 されてしまうのでしょうか」
小林 「この世にそれほどの
 孤独はないで」


どんぶらこ どんぶらこ

北小岩 「向こうから船がまいります」
小林 「七人乗っとるな」
北小岩 「七福神でしょうか」
小林 「むっ!
 お仕置き隊の精鋭たちや!!」
お仕置
き隊長
「正夢にするぞ〜!」
お仕置
き隊
「お〜!」
お仕置
き隊長
「奴等のぽこちんを、
 リュウグウに送るぞ〜!」
お仕置
き隊
「お〜!」
お仕置
き隊長
「『ちんちんもげる液』のついた
 毒矢を発射〜!」
お仕置
き隊
「お〜!!」

シュッ! シュッ! シュッ!
シュッ! シュッ! シュッ!

小林 「逃げるんや!」
北小岩 「はい!」

師弟とどすけべ男たちは全力で逃亡した。
彼らにとって今年も、
油断は金玉、
もとい油断は禁物の年になりそうである。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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2021-01-10-SUN

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