KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の八百九・・・HDD

小林 「世の中には
 HDDというものがあること
 知っとるか」
北小岩 「わたくし、
 存じませんでした」
小林 「俺たちは
 己の記憶が頼りやからな」
北小岩 「記憶に関することなのですね」
小林 「そやな」
北小岩 「何かの略のようですね。
 え〜と、わかりました!」
小林 「お前いつの間にか
 鋭くなったな。
 言うてみい」
北小岩 「はい。
 『エッチ・ドバッ・ドバッ』
 でしょうか」
小林 「違うな。
 勢いは相当感じるがな」

北小岩 「エッチな気持ちが、
 股間からドバドバ
 あふれ出してくることかと
 思いました。
 そうでないとなると、
 わたくしの想像が及びません。
 ぜひ、ご教示ください」
小林 「ハード・ディスク・ドライブや」
北小岩 「近未来な響きで
 ございますね!」

この二人はたまたま現代に生きているものの、
実態は古墳時代の者たちと言っても
差し支えないであろう。
さらに言うならば、古墳ではなく、
小糞時代なのであるが。

小林 「簡単に言うと、
 記憶装置やな」
北小岩 「そうでございますか。
 わたくし、
 HDDは備わっておりませんが、
 エッチなことに関しましては
 生まれつきの記憶装置で
 まかなえます」
小林 「ところがエッチな記憶も
 脳だけでは万能やない」
北小岩 「そうなのでございますか」
小林 「先週、俺のエロ本仲間が
 最先端研究所におると
 言ったやろ」
北小岩 「お会いする前に
 研究所の女性たちに
 捕獲されてしまいましたね」
小林 「今日は大丈夫や。
 やつの名前は
 雁高男(かりたかお)。
 HDDを今までにない分野に
 応用する研究をしとる。
 おっ、来たな」
雁高男 「やあ」
小林 「どやった?」
雁高男 「実験に参加してくれた人に
 来てもらったよ」
北小岩 「どんな実験なのですか」
雁高男 「イチモツに
 HDDを搭載するんだよ。
 すると、女といいことをした
 気持ちよさが、
 すべてHDDに
 記憶されるというわけだ」
北小岩 「そうなのでございますか!
 気持ちよさを何度も何度も
 反芻できるのですね。
 こちらが試された方ですか。
 いかがでしたか」
被験
者男
「それがね」
北小岩 「お顔が青ざめて
 いるようですが」
被験
者男
「最初は調子よかったんだけど、
 途中で元気がなくなり、
 そのまま中折れしてしまって」
北小岩 「それは一大事でございます」
被験
者男
「困ったことに、
 ちんちんのHDDが
 中折れを記憶してしまい、
 それでちんちんだけではなく
 HDDまで調子悪くなって。
 消すことができなく
 なったんだよ」
小林&
北小岩
「・・・」

HDD、SSD・・・。
記憶装置はこれからさらに
進歩していくことでしょう。
しかし、己のイチモツは
進歩に追いついておりません。
それゆえシンポではなく、
チンポと呼ばれるのかもしれませんね。

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2020-04-05-SUN

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