KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の八百参・・・特殊部隊

小林 「あそこで老人が
 金玉を握りつぶしあっとる」
北小岩 「ハエがとまるぐらい
 ゆっくりの動きですが、
 確かに金玉を
 握りつぶしあっております」

よぼよぼの老人が
本気で金玉をつぶしあっている光景は、
餓鬼草紙を彷彿とさせる。

小林 「我が町の長老と
 隣町の長老や」
北小岩 「ともかく止めなければ。
 いかがいたしましたか!」
町の
長老
「こいつが俺のちんちんを、
 亀頭といっても
 ミドリガメの頭ぐらいの
 大きさだと馬鹿にしたんじゃ」
隣町の
長老
「ほんとのことを
 いっただけじゃ」
先生の
町の
長老
「まだいうか!」
北小岩 「ともかく隣町の長老様は
 お戻りください。
 わたくしたちの町の
 長老様は、
 祠にお帰りになりましょう」

北小岩くんのとりなしにより、
大事を免れた。

町の
長老
「わしのちんちんを
 馬鹿にするやつはゆるさん!
 いくさになった時のために、
 特殊部隊結成じゃ!!」

後日、先生と弟子は、
長老が組織した特殊部隊の見届け人として、
それぞれ満員電車と
満員エレベーターに配置された。

小林 「満員電車で
 ろくな目にあったこと
 ないわな」

がたんごとん ぷしゅー

車掌 「まもなくドアが
 閉まります。
 駆け込み乗車は
 おやめください」

さっ どわどわ 
ぷ〜! ぷ〜!
ぶほっ!ぶほっ!

乗客A 「なんだ、この臭いは!」
乗客B 「腐った屁だ!!」
小林 「迷彩柄に
 『屁』と大書された
 服を着た部隊が突然現れ、
 醸造された
 特級の屁をこいて
 脱出しよった!」
乗客A 「苦しい!」
乗客B 「助けてくれ〜!」


電車のドアが閉まり、
待っていたのは阿鼻叫喚の
地獄であった。

エレベーター内の北小岩くんに
目を向けてみよう。

北小岩 「よもやそのようなことは
 あるまいと思いますが、
 こんなに混んだエレベーターで
 誰かが臭い屁をして
 ドアが閉まったら、
 とんでもないことに
 なるでしょう」

さっ どわどわ
ぷ〜! ぷ〜!
ぶほっ! ぶほっ!

乗客A 「なんだ、この臭いは!」
乗客B 「腐った屁だ!!」
北小岩 「迷彩柄に『屁』と
 大書された服を着た部隊が
 突然現れ、
 醸造された
 特級の屁をこいて
 脱出していきました!」
乗客A 「苦しい!」
乗客B 「助けてくれ〜!」

エレベーターのドアが閉まり、
待っていたのは
阿鼻叫喚の地獄であった。

満員電車と満員エレベーター、
客たちはどちらもまったく
同じ反応だった。
この特殊部隊、
かなりアベレージが高いと
思わずにはいられない。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
メールの表題に「小林秀雄さんへ」と書いて
postman@1101.comに送ってください。

2020-02-23-SUN

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