KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の七百弐拾八・・・ロケット

トンカン トンカン

小林 「デカくなったな」
北小岩 「そうでございますね」
小林 「先月までは、
 子どものブツのようやった」
北小岩 「はい」
小林 「先々月は、
 赤ん坊のモノや」
北小岩 「膨張するのが
 早いでございます」

デカい。ブツ。モノ。そこから連想されるものは。

北小岩 「と申しましても、
 生ちんのことでは
 ないのですね」
小林 「そやな」
北小岩 「今日が発射の日と
 うかがっております」
小林 「タチあわねばな」

いったいどういうことだろう。

小林 「我が町に
 対抗心を燃やす隣町が、
 技術の粋を集めて
 ロケットを開発したんや」
北小岩 「ただのロケットでは
 ございません」
小林 「『ちんロケット』や」
北小岩 「隣町は常に
 ライバルでございます」
小林 「とはいえ、
 ライバル関係を超えて、
 『ちんロケット』は
 男のロマンや」

師弟は竹刀を構えるように
イチモツを両手で握り、
隣町のロケット発射台のもとへ走った。

司会 「ついに
 完成いたしました!
 ちんロケットです!!」

女性A 「大きさは立派だけど、
 ちょっとやわらかそうね」
女性B 「ふにゃってるわね」

その刹那、巨大モニターに
AVの映像が流れた。

「あぁぁぁぁぁぁん!」

むくむく

女性A 「まあ、ご立派になったわ」
女性B 「これなら私たちも
 満足ね!」

10、9、8・・・

打ち上げのカウントダウンが始まった。

7、6、5・・・

女性A 「くにゃっとしてきてない?」
女性B 「中折れよ!」


カウントダウンは4で止まり、
打ち上げ中止となった。

目を輝かせていた女性たちは、
冷笑を浮かべ去っていった。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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2018-09-16-SUN

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