KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の六百九拾弐・・・動物園

小林 「町はずれに
 女用の動物園ができたな」
北小岩 「そうでございますね」
小林 「女用というところが、
 妙に気になるな」
北小岩 「性の香りがいたしますね」
小林 「土管作戦を敢行するか」
北小岩 「そういたしましょう」

町はずれにある原っぱに、
古びた土管が一本転がっている。
その中に潜み、土管に座った女性たちの話を
盗み聞きする。それが土管作戦である。

もぞもぞ。
師弟がスタンバイし、
土管の腹の小さな穴から覗く。

小林 「おなごが来たな」
北小岩 「はい」

どすん

おなごA 「ねえ、
 女用動物園行った?」
おなごB 「行ったわよ」
おなごA 「どんな動物がいるの?」
おなごB 「うちの町が
 オマーンにある
 『コ』という町と
 姉妹都市に
 なったらしいのよ」
おなごA 「へえ」
おなごB 「それで毎日
 変わったらくだが
 動物園に送られてくるのよ」
おなごA 「どんならくだなの」
おなごB 「一日目は
 こぶの部分が
 おちんちんの形をした
 『ひとチンこぶらくだ』」
おなごA 「ほんとに」
おなごB 「二日目は
 こぶの部分に
 おちんちんが
 二つたっている
 『ふたチンこぶらくだ』」
おなごA 「凄いわね!」

おなごB 「三日目は
 おちんちん三つの
 『みつチンこぶらくだ』」
おなごA 「女の子たちは
 大興奮でしょ」
おなごB 「三日目まではね」
おなごA 「どういうこと?」
おなごB 「四日目から
 状況が変わったのよ」
おなごA 「えっ?
 よつチンこぶらくだが
 来たんじゃないの」
おなごB 「来たんだけど、
 それがね」
おなごA 「それが?」
おなごB 「萎えてたのよ。
 『よつ萎えチン
  こぶらくだ』
 だったのよ」
おなごA 「げげっ!」

それ以降は『いつつ萎えチンこぶらくだ』
『むつ萎えチンこぶらくだ』と
続いたらしい。
オマーンに『コ』という町があるのか、
とても疑わしいですね。

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2018-01-07-SUN

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