KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の六百七拾弐・・・起振車

ぎゅぎゅ〜ん
北小岩 「トラックが
 小学校の校庭に入っていきました」

がたがた

北小岩 「キャンピングカーでしょうか」
小林 「まてよ、
 お菓子を配るのかもしれん」
北小岩 「そんな気がしてまいりました」
小林 「行ってみるか」

二人は小学生に取られる前に、
すべていただいてしまおうとダッシュをかけた。

ぎぎ〜

北小岩 「屋根が開きました」
小林 「菓子と関係なさそうやな」
北小岩 「幼き頃、村に
 地震の揺れを体験するための
 車が来たことがございました。
 それと同じ車のようです」
小林 「荷台部分が
 ダイニングキッチンのように
 なってるんやな」
北小岩 「テーブルやイスがございました」
小林 「体験したんか」
北小岩 「はい。
 イスに座っていると
 だんだん揺れが大きくなり、
 身体が飛ばされて」
小林 「それで」
北小岩 「テーブルの角で
 玉をしこたま打ち、
 卒倒してしまいました」

この師弟は必ず下半身が犠牲になるようだ。

北小岩 「運転席から
 人が出てまいりました」

「誰かひまそうなやつはいないかな。あっ」

運転手が二人を手招きした。

「これから起振車の
 チェックをするのですが、
 ご協力願いませんか」

小林 「まあ、ええやろ」

「では荷台におあがりください」

間抜け面であがってみると。

小林 「むっ!」

そこにあるのはテーブルではなく、
和式便器と洋式便器だった。

「この車は、大便をしている最中に
 大きな地震が起きた時にどうなるかを
 シミュレーションできるのです。
 それぞれパンツを下げて、
 スタンバイしてください」

素直に従う。

「さあ、二人とも踏ん張って!」

小林&
北小岩
「う〜ん!」

「出始めたな。スイッチオン!」

ぐらぐら

小林 「やめるんや!」

ぶるんぶるん

北小岩 「便が激しく揺れ始めました!」

ぐらんぐらんぐらんぐらん べちょ

小林 「ケツについたやないか!」

ぼとっ

北小岩 「便器の外に落ちました」

ぐらんぐらんぐらん
ぐらんぐらんぐらんぐらん

北小岩 「うわっ!
 倒れてしまいます!」
小林 「俺もや!」

べちょ べちょ

二人は己の便の上に尻もちをついた。
皆様も町で起震車を見かけた時には
それが大便用かどうか、確かめてご参加ください。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
メールの表題に「小林秀雄さんへ」と書いて
postman@1101.comに送ってください。

2017-08-20-SUN

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