KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の伍百弐拾七・・・信号待ち

ぽけ〜〜〜

北小岩 「先生、
 今日一日やることがございません」
小林 「それはあまりにも、
 なさけない人生やな」
北小岩 「そうでございますね」
小林 「俺なんか、
 やることがありすぎて
 困っとるわ」
北小岩 「さすが先生です。
 ところで、なぜそのように
 忙しいのでございますか」
小林 「昨日、
 エロ本を踏んでしまってな。
 本が反り気味になったんや」
北小岩 「それは大変なことです」
小林 「だもんだから、
 押し花を作る時のように
 分厚い本に俺が体重をかけて、
 復元させようと思っとるんや」
北小岩 「とても有意義なことだと
 思います」
小林 「とはいえ、
 あまりにも地味やろ」
北小岩 「そうともいえますね」
小林 「久しぶりに、
 大きな町に行ってみるか」
北小岩 「いいですね」

二人はぼろきれを股に挟み乾布摩擦をし、
それを動力に大きな町に向かった。

小林 「むっ、妙な気がせんか」
北小岩 「横断歩道のところに、
 尋常ではなく
 男が溜まってますね」
小林 「信号機を見てみい」
北小岩 「係員がおり、
 表示を差し替えております」

差し替える度に、
何人かの男が横断歩道を渡っていく。
顔に優越感が漂っているようだ。

小林 「なるほどな。
 表示されているのは、
 ぽこちんの長さや。
 長い奴ほど
 早く渡れるというこっちゃ」
北小岩 「あっ!
 わたくしのサイズが
 表示されております。
 行ってまいります」
小林 「まて。
 お前が俺より先なわけはない。
 俺から行く」

先生は小走りに渡り始め。

小林 「やはり俺のイチモツは、
 かなりのもんや」

横断歩道の真ん中に到達した時であった。

「ぷひょ〜〜〜!」

ほら貝が鳴り響く。

係員 「そこのちんけな奴!
 センサーでお前のイチモツが
 極小だということはわかってるんだ。
 撃ち方前へ!!」

吹き矢をもった女性たちが現れ、
先生の急所めがけて矢を放った。

小林 「うげえ!
 刺さった!!」
係員 「それは毒矢だ!
 ざまあみろ!!」

先生は泡を吹いて倒れてしまった。
それはともかく、
この横断歩道は何なのであろうか?

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2014-11-09-SUN

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