KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の四百七拾七・・・独立


ひゅ〜

北小岩 「北風が吹いております」
小林 「朝晩の冷え込みも、
 厳しくなってきたな」
北小岩 「そうでございますね。
 その証拠にわたくしの股間は、
 朝になると寒さで
 硬くなっております」

それはまた、別のことであろう。

ひゅ〜 ひゅ〜

小林 「むっ、
 紙切れが二枚風に舞っとるな。
 もしかしたら、
 気持ちええことが
 できる券かもしれん。
 いけ、北小岩!」
北小岩 「かしこまりました!」

びゅん しゅっ

小林 「さすがや。
 タダのものを得ようとする時、
 見事な野性ぶりを発揮するな」
北小岩 「どうやら銭湯の無料券のようです」
小林 「タダで女湯を拝めるかもしれん。
 行ってみよか」

二人はぼろきれで股間を乾布摩擦しながら、
銭湯へ向かった。

北小岩 「大きなお風呂に入れるなんて、
 思いもよりませんでした」
小林 「そやな。
 冬の行水は過酷やから、
 あっため溜めしとかんとな」

がらがら

北小岩 「混んでますね」
小林 「何人いようが、
 俺ほどのブツの持ち主おらんやろ」
北小岩 「先生、
 あの方の股間をご覧ください!」
小林 「むむっ!」

師が素っ頓狂な声をあげたのも、
むべなるかな。
男の股間にはイチモツがなく、
そのかわりに醤油瓶がついているのだ。

小林 「何があったんや!」
股間に
醤油瓶が
ついて
いる男
「実は二週間ほど前、
 イチモツが独立したいと
 言い出してね」
北小岩 「許可を出したのでございますか」
股間に
醤油瓶が
ついて
いる男
「仕方なかったんだ。
 長年、いい思いを
 させてあげることが
 できなかったんだから。
 たいしたモチモノではなかったけど、
 それでも何もないとさみしくてね」


やさしく醤油瓶をなでるのだった。

北小岩 「先生、向こうに
 お尻の穴の極端に小さい方が
 いらっしゃいます。
 穴の直径が
 3ミリぐらいしかないと思われます」
小林 「何があんたんや!」
お尻の
穴が
直径
3ミリ
ぐらい
しかない
「実は2日ほど前、
 ケツの穴が独立したいと
 言い出してね」
北小岩 「許可を出したのでございますか」
お尻の
穴が
直径
3ミリ
ぐらい
しかない
「仕方なかったんだ。
 長年、いろいろなモノを
 お尻の穴に入れてみて
 しまったのだから。
 たいした穴ではなかったんだけど、
 それでも何もないとさみしくてね。
 その部分に砂を入れて蟻を飼って、
 巣にしてもらっているんだよ」
小林&
北小岩
「・・・」


巷の噂では、身体の各部分の独立願望が
高まっているといいます。
みなさまも、身体の各部分が独立したがった時、
どのように対処するのがベストなのか、
考えておいたほうがよいかもしれません。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
メールの表題に「小林秀雄さんへ」と書いて
postman@1101.comに送ってください。

2013-11-24-SUN

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