KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の四百拾八・・・銭湯

ドン!

「う〜、いたたた!」

「大丈夫でございますか!」

通り沿いの家にパンティが干してある。
それを凝視しながら歩いていたお年寄りが、
電信柱にぶつかった。
居合わせた北小岩くんが、
すぐに救いの手を差し伸べた。

お年寄り 「ありがとな。
 若いのに感心な男だ」
北小岩 「そんなことはございません」
お年寄り 「お礼にこれをあげよう」
北小岩 「わたくし師匠から、
 いただきものは
 絶対遠慮してはいけないと、
 耳にタコの吸盤ができるぐらい、
 何度も何度も言われております。
 ありがたく頂戴いたします」

それは銭湯のタダ券二枚だった。

北小岩 「さっそく、先生と行ってみます」

弟子が何かをもらった時、
またはいい目に合いそうな時、
先生は恐るべき嗅覚を発揮し、
振り向けばそこにいる。

小林 「さあ、行くか」

当然の如く、銭湯に向かった。

小林 「久しぶりの風呂やな」
北小岩 「そうでございますね。
 むっ、こんなところにのぞき穴が」

弟子が言い終わらないうちに、
先生は涎を垂らしながらのぞいていた。

ぐい〜〜〜ん!

突然、女湯の壁が天井に上がっていった。

小林&
北小岩
「うひょ〜!」

喜んだのもつかの間。
いくつもの砲台状のものが、男湯に向けられ。

「引っかかったわね」

「さあ、攻撃よ」

ドーン! ドーン!!

グサッ! グサッ!!

女たちの放った銛が、浴槽の木枠に刺さった。

小林 「危ないやないか!」

北小岩 「どういうことでしょうか」
湯浴み着の
女A
「ここの銭湯は、
 女風呂をのぞくドスケベには、
 銛を撃っていいことになってるのよ」
小林 「お前らは湯浴み着で、
 俺たちはふるちんやないか」
北小岩 「どう考えても不公平でございます」
小林 「せめてぱ〜っと全裸にならんかい」
湯浴み着の
女B
「何言ってんのよ」
湯浴み着の
女A
「このどぐされちんぽ野郎!」
湯浴み着の
女B
「みんな!
 あの二人のおそまつなモノを
 射抜きましょう!」
湯浴み着の
女C&D&
E&F&G
「撃チーン!」

ドーン!

グサッ!

小林 「うお〜〜〜!」

ビュー!

ドーン!

グサッ!

北小岩 「ひひ〜ん!」

ビュー!

ビューッという音は、局部を射抜かれた二人が、
お尻から潮を噴いた音である。
殿方は、銭湯ののぞき穴には、
くれぐれもお気をつけください。
 

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2012-10-07-SUN

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