KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の参百七拾六・・・車掌

パチンパチン

「今年も残すところ後二週間を切りましたね」

パチンコパチンコ

「わたくしの下の方の毛も、
 今年が後二週間を切ったわけですから、
 二週間分残して切りましょう」

寒空の下、訳の分からないことを口走りながら
陰毛を切っているのは、弟子の北小岩くんであった。

びゅー

その時一陣の風。

北小岩 「むっ、何かが飛んできて、
 隣家の木の枝に引っかかりました。
 何かというのは、
 多分商店街の
 歳末くじ引き券でございましょう。
 このチャンスを逃すわけには
 まいりません」

隣家の木の枝は、
塀の上に立って手を伸ばせば届くのである。
弟子はハサミを置き、塀によじのぼった。

北小岩 「やっぱりそうでございました。
 しめしめ」

手を伸ばし、券をつかんだ刹那。

隣家の
OL
「何やってんのよ!
 あっ、何出してんのよ!!」

OLはベランダに出ると、
とてつもなく長い物干し竿を持ち。

隣家の
OL
「そんな汚らわしいものは、
 こうしてやる!」

キーン グサッ

北小岩 「あれ〜〜〜!」

ドタ

北小岩くんは陰毛を切っていたことを忘れて
塀に立ったために、その部分はむき身であった。
OLが突いた竿の先は鋭利であり、
竹槍で急所を貫かれる形となった。

小林 「お前、何見苦しいナニを出しとるんや」
北小岩 「先生・・・。
 わたくし、ぶざまとはいえ
 抽選券を手に入れることができました」
小林 「ようわからんがようやった。
 ほな、抽選しまひょ〜」

チンチンチン〜!!

小林 「でかしたぞ、北小岩!」

悪運の強い弟子は、
見事に二人分の列車券をゲットした。

ガタンゴトン ガタンゴトン

二人を乗せた列車は、
どこか分らないところへ走り出した。

小林 「なあ、北小岩。この列車の前方に、
 列車の座席図が描かれた
 電光掲示板がついとるな。
 それに妙に意地悪そうな女が
 たくさん乗っとらんか?」
北小岩 「確かに」

バーン

ドアを開けて車掌が入ってきた。

小林 「切符を用意しとけ。検札や」
北小岩 「かしこまりました」
車掌 「それではチェックいたします」
北小岩 「車掌さん、
 どうしてわたくしの股間に
 分度器を当てるのですか?」
車掌 「列車の中でもっこりさせている
 不埒な奴がいないか調べるんですよ。
 はい、あなたは大丈夫ですね」

ピッ

車掌がリモコンのスイッチを押すと、
電光掲示板に角度0のチンチンが浮かび上がった。

北小岩 「この列車変わってますね。
 とはいえ、こんなところで
 前を膨らませるような馬鹿は、
 まさかいないでしょうね」
車掌 「げっ! なんだこいつは!!」

先生のブツを図っていた車掌が
怒りとともにスイッチを押した。
電光掲示板に角度90度のチンチンが浮かび上がった。
そして、極小と書かれたランプが点滅し始めた。

小林 「いやな。
 列車の揺れとイチモツが
 ちょうどいい具合に呼応してしまい」

意地悪な
女性A
「何あの変態。極小のくせに」
意地悪な
女性B
「どうせ使う機会ないんだから、
 この場で打ち首、
 いや、打ちチンにするべきよ」

先生は遠く離れた駅に到着するまで、
罵声を浴びせられた。
その列車はチン幹線。
結局何なのかはよくわからないが、
男にとっては物騒な存在であることだけは間違いない。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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2011-12-18-SUN

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