KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の参百六拾七・・・夫人

ひゅ〜

「まさしく秋の風でございますね」

キ〜ン!

「うぐっ、
 おだやかな風だと思って油断しておりました」

ぴょんぴょんぴょん

弟子の北小岩くんの身に、
何が起こったのであろうか。

北小岩 「まさか、このようなおだやかな風の中に、
 石が含まれているとは、
 思いもよりませんでした。
 わたくしの金の宝物を直撃いたしました」

なでなで

北小岩 「こんな時、
 優しい女性が側にいてくれましたなら、
 なでなではわたくしの手ではなく、
 その方の細い白い指での
 行為となったのでございましょう」
小林 「お前、ほんとにすけべな奴やな。
 女のしなやかな指で
 何かをされたい気持ちは
 わからなくはないが、
 そんなことは声をあげていうこっちゃない」
北小岩 「いえ、先生。
 もっと深い意味で
 つぶやいたのでございます。
 そろそろわたくしも、
 身を固めるべきではないのかと」
小林 「冗談抜かせ。
 お前、身を固める前に、
 急所が固まっとるやないけ」
北小岩 「はっ、失礼いたしました。
 つい白い指のことを考えておりましたら、
 このような結果を招いてしまいました」
小林 「どぐされやな。
 まあええ。
 それより、今日が何の日か知っとるか」
北小岩 「え〜と。そうでございました。
 4年に一度、
 夫人のパレードが行われる日ですね」
小林 「そや。見逃す手はないわな」

先生の住む町では、なぜかわからないのだが、
決まった年にご婦人方が
思い思いの衣装で練り歩くのである。

北小岩 「確か前回は、
 かまきり夫人がイケメンをとらえて
 下半身を食べつくしたのでございましたね」

小林 「そやな。来たで」
北小岩 「むっ、なんでございましょう。
 股間に磁石のようなものが
 ついております」
小林 「イケメンの股間が、
 磁石の影響か、天を衝きだした」
北小岩 「あっ、磁力が増したようでございます」
小林 「天を衝いとったイチモツの角度が、
 地面と水平になった」
北小岩 「夫人の方に
 ずるずる引き寄せられていきます」
イケメン 「うわ〜、股間の自由がきかない〜〜〜」

ずざ〜〜〜

小林 「あかん、
 夫人の股間と野郎の股間がくっついた」
北小岩 「イケメンが、股間を貪られております!」


今回もまた、
イケてるイチモツが犠牲になる事件が起きた。
かまきり夫人であろうが、磁石夫人であろうが、
イケメンは股間を狙われたら最後ということだろう。
それからも続々恐るべき夫人のパレードは続いた。

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2011-10-16-SUN

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