KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の参百四拾六・・・五月病

チュン

「すずめさんでございますね」

チュンチュン

「カップルのようでございます」

チュンチュンチュッ

「おやおや。精一杯、乳繰り合うのですよ!」

庭のすずめを、
人として相当レベルの低い台詞で応援しているのは、
弟子の北小岩くんであった。

「貴様!
 俺に黙って乳繰り合って、
 わっ、わ〜〜〜!!」

バリッ!

チーン!

グサッ!!

「う〜〜〜!」

勝手に勘違いし、弟子に対して
言いがかりをつけようとした小林先生であったが、
異変が起きたようだ。
経過を振り返ってみよう。

弟子に仕置きしようと足を踏み出したとたん、
縁側の腐った木が砕け散った。
そのまま倒れたのだが、地面に大きな石があり、
そこで金玉がバウンド。
再び落下した地点に、天を衝く古釘があり、
見事に玉を貫いた。

北小岩 「先生、大丈夫でございますか!」

大丈夫なわけもなく、ぐったりしている。

北小岩 「仕方ございません。
 いきなり動かすと
 あそこに障りますので、
 このままにしておきましょうか。
 先生は魂を抜かれたようになって・・・、
 むっ!」

弟子が目にしたのは、門の外を歩いていく
魂を抜かれたようなスーツ姿の若者たちであった。

北小岩 「今にも倒れそうでございますね」

優しい心で駆けつけ。

北小岩 「覇気がまったく感じられませんが、
 どうなさったのでございますか」
抜け魂男A 「五月病が。ううっ!」

五月病とは思えぬ勢いで、
電柱の後ろに隠れたのだが。

ブリッ!

抜け魂男A 「粗相してしまった・・・。
 実は僕たち、新入社員なのですが、
 重度の五月病になってしまったのです。
 特に肛門の五月病がひどくて、
 無気力になってしまい、
 もらしたのは今日だけで
 五回目なんですよ」
北小岩 「肛門が五月病になるとは、
 わたくし、初めてうかがいました。
 そこが無気力では圧力に耐え切れず、
 惨事を招きます」

抜け魂男B 「僕はちんちんが病にかかってしまい、
 めまいをおこすのです。
 女の子といい感じになっても、
 息子が目を回してしまって
 役に立たないのです。
 つい先日なんか、
 事の途中でめまいしてしまい、
 しまいにイチモツが吐いて
 女の子にひっぱたかれました」
北小岩 「イチモツまでも・・・。
 五月病というのは、
 わたくしが思うよりはるかに
 奥の深いものなのかもしれません」


今の季節、無気力な状態に陥っている方も
多くいらっしゃるかもしれません。
各部位ごとに独立して
五月病になることもあるらしいので、
どうかご注意ください。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
メールの表題に「小林秀雄さんへ」と書いて
postman@1101.comに送ってください。

2011-05-22-SUN

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